マンガの中の鍼灸 その4 ~SIDOOH -士道-~ | もぎすのブログ

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 マンガの中の鍼灸シリーズその4です。今回はヤングジャンプで連載されてました「SIDOOH -士道-」です。

 

 史実とフィクションを織り交ぜた幕末を舞台に、雪村翔太郎と源太郎の兄弟が時代に翻弄されながら生きる物語です。

 

 内容はひとまずおいといて、このマンガに登場する鍼灸を紹介しましょう。

 

 まずは1巻。この物語のラスボスとなる白心郷の首領である瑠儀(るぎ)が、風呂に鍼を刺した状態で風呂に入ってるシーン。

SIDOOH -士道- 1巻 P.194-195

 

 鍼刺した状態で風呂入るとか衛生的にどーなの?ていうツッコミはさておき(笑)、インパクトとしてはなかなかパンチの利いた登場の仕方です。

 

 瑠儀はなかなかイカレたキャラなので、その初登場シーンとしてはミステリアスな雰囲気を演出するために、この全身に鍼が刺さってるのは非常に効果的かと。

 

 ひいては鍼ってのは不思議なイメージがあるからこそこの描写が成り立つんではないでしょーか。

 

 

 続いて8巻。

 

 翔太郎と源太郎は半ば騙される形で白心郷に入信させられてしまうんですが、長くなるんで割愛しますが、なんしかいろいろあってその強さを認められて瑠儀の部下として使われるワケですが、ここでさらにいろいろあって瑠儀に裏切られ、仲間とともに会津に逃れます。いろいろあってのとこはぜひ読んでください(笑)

 

 そして瑠儀を打ち倒すため会津で生活をすることになるんですが、ここで仲間の百舌(もず)姉さんがお金を稼ぐために鍼灸院を始めます。

SIDOOH -士道- 8巻 P.144、148

 

 この百舌姉さんがなんしかカッコカワイイんですよねぇ(笑)

 

 話逸れますが、個人的に歴代のマンガヒロインの中でも余裕でベスト10に入るぐらい非常に魅力的なキャラです。見た目もさることながら、とりあえず戦闘能力的にも強いし、精神的にもすごく強いし、翔太郎を一途に思い続ける愛の深さといい、もうたまらんですなぁ(笑)とにかくカッコイイ女性です。

 

 で、もちろんこの見た目ですから百舌姉を目当てに会津の偉い方々も治療に来るワケですよ。そんな方々にも鍼とお灸をしてます。

SIDOOH -士道- 8巻 P.147、150

 

 なかなかの見た目ですね。

 

 大きさにしてだいたい親指の先ぐらいの艾(もぐさ)を直接肌に置いて燃やしてます。それをこんだけ同時にやられたらそら熱いですよ。

 

 しかし百舌姉さんは

SIDOOH -士道- 8巻 P.149

 

 と患者の会津の偉い方、遠藤様に言います。

 

 これはね、いろんなお灸のやり方ありますんで一概には言えませんが、現代ではここで描写されてるようなガマンできないぐらいの熱いお灸はほとんどやられてません。熱さを感じたら艾(もぐさ)を取るのが今では一般的です。

 

 しかし一般的なお灸のイメージとしてはまさにここで描写されてる感じのものなんじゃないでしょーか。なので「お灸は熱そう!」というイメージを持たれてる方は多いと思います。

 

 でもですよ、熱くてガマンできんくて取ってほしくても、

SIDOOH -士道- 8巻 P.150

 

 なんて百舌姉に言われちゃったらガマンしちゃいますよ、ええ(笑)

 

 すいません。取り乱しました。

 

 

 で、鍼のやり方の話になりますが、

 

 まず瑠儀が受けてる方。これは刺すとこは描写されてないので鍼管を使ってるのかどーか不明です。

 

 続いて百舌姉さんの方。こちらも刺すとこは描写されてませんが、P.150で横に道具が置かれてますけど、鍼管はなさそうなのでおそらく撚鍼で刺したんではないかと思います。

 

 

 このマンガはとにかくキャラがカッコイイんです。特に翔太郎がまぁカッコイイ!自分の武士としての信念を貫く翔殿はまさに惚れてまうやろー!です(笑)いろんな幕末モノのマンガありますがこれは本当におもしろいです。最後の方はもう「翔どのーーー!!」と叫ばずにはおれません。

 

 今まで紹介した作品に比べれば最近のものなので、手に入りやすいと思います。黄色いカバーが目印です。カバーデザインもまたカッコイイんですよねー。全25巻ですが一気に読めると思います。鍼灸描写は8巻以降出てきませんがぜひ読んでいただきたいです。