8月31日発売の週刊新潮に、取材内容と共に大手ペットショップ「クーアンドリク」の問題が掲載されました。
デイリー新潮のオンラインでも連続的に記事になっていますので、まだご覧になっていない方は是非お読みください。
購入後に瀕死になったマルチーズや、先天性の股関節形成不全が見つかったキャバリア、そして購入後わずか4日後にパルボで命を落としたミックス犬など、トラブルが続々明らかに。
また、繁殖部門のグループ企業に勤めていた方の証言もあり、私もその方と直接お話しさせていただきました。
このような非道なビジネスは、一刻も早くなくなってほしい、そう願うのが、人として当然のことだと改めて思います。
私が代表を務めます当協会Evaは、2014年の設立当初から、生体を展示して販売するという、命の大量生産・大量流通の問題に声を上げ、ペットショップは無くすべきと訴えてきましたが、10年前のその頃には、「過激な主張」と言われることもありました。
私たちは以前からこの非道さを知っているからこそ、そう訴えてきたわけですが、ペットビジネスの裏側に対する実態の全貌をご存じない方には、ときにそう見えることがあったのかもしれません。
しかし、数年前からペット繁殖・販売事業者による虐待が、我々動物愛護団体の刑事告発により事件化するに伴い、その裏側が世間に露呈しはじめました。
その非道さがどんどん明らかになるにつれ、なぜ生体展示販売がダメなのか、その理解が随分進んだように思います。
そして、何年もに渡り、お付き合いのある記者の方々にこれらの問題を伝え続けてきた中で、今回、私たちが訴えてきたことの重大さに改めて気づいてくださったデイリー新潮の記者さんが、この問題を少しずつ書いてくださるようになりました。
そして被害者である飼い主さんや、元従業員の方が、記者に直接告発してくださるまでになり、今回の特集が実現しました。
その告発は、ペットビジネスの実態を知るためにとても重要なものです。
それでもまだまだ、この問題をご存じない方がおられます。街には新たにペットショップがオープンしているのがその証です。
また、記事を見たとしても、自分の身近なペットショップとは無縁の出来事で、一部の特別悪いショップや繁殖屋の話しだと思っている方もおられます。
程度の違いはあるにせよ、このビジネスモデルに問題があること、大量生産・大量流通の上に成り立つ生体展示販売には、動物の多大な犠牲が伴うことは明らかです。ですから、消費者の「買わない」という行動で淘汰させるべきビジネスだということを知ってほしいです。
何故なら、法律でそれらを完全にやめさせることは、様々な観点から現状とても難しいことだからです。
今回、週刊新潮の雑誌にも掲載されたことで、さらに多くの方に伝わることを願っています。
本来ならテレビも取り上げるべき問題だと思いますが、テレビが大きく扱うニュースの判断基準にとても違和感を覚えることが多いです。
大きく報道すべきことを小さく扱い、この程度でそこまで引っ張るかと、ときに人の仕事を奪い、人生までも変えてしまうくらいのことがあり、気の毒に思うことさえあります。
芸能プロダクション、広告を入れる企業、政治家、各種団体に対する過剰な忖度(そんたく)、さまざまな政治的癒着の背景があるため、そのような判断に至っていることが透けて見えます。
伝えるべきことを伝えない、たとえ伝えても伝え方にスゴいバイアスがかかっている、これは国民にとって本当に不利益なことです。
今回のデイリー新潮、週刊新潮の特集で、生体展示販売の問題への理解が進むことを願ってやみません。
最後になりましたが、ブログのギフト機能で応援してくださった皆様に心よりお礼申し上げます🙏
先日、42,095円を公益財団法人動物環境・福祉協会Evaへ寄附させていただきました。感謝申し上げます。