第19話「あの夜のこと」
桑島「……亜実!?」
桑島は目を見開いて驚いた。
まさか、亜実が自分に会いに来るなんて思っていなかったからだ…。
亜実「久しぶり…」
亜実は、無表情のまま…ボソッと呟いた。
阿弥「亜実さんに頼まれて、あなたに会いに来ました…
あなたが正直に真実を話してくれたら会っても良い…って」
「亜実…すまなかった…」
桑島は歯をくいしばって、手のひらで顔を覆った。
そんな桑島の姿を観た亜実は…
「お兄ちゃん…もういいよ…」
そう言いながら、涙を流した。
亜実は桑島に3年間の出来事について語った…。
スギが記憶をなくしたこと…
一緒に生活してパン屋を営んでいたこと…
……そして…
「あの日…私は自分で店に火をつけたの……」
阿弥は亜実が話始めると目を伏せた。
「スギくんに嘘をついていたことがバレてしまった…もうおしまいだと思ったの…」
「………」
亜実はスギと由麻奈が兄妹だということを未だに知らない…
もし、皆がそのことを前から知っていたら…
阿弥はそう考えては悔いていた。
「風が強かったから…あっという間に燃え広がって…でも、そんなときにスギくんと撮った写真が目についたの…」
「………」
「そしたら…自然と涙が出てきて…すごく悲しくなったの…そしたら…スギくんが来てくれた…」
「………」
「スギくんに抱きしめられて…私は死のうとしたことを後悔したわ…炎はどんどん燃え広がっていくし…」
亜実が悲痛な表情をして、黙ってしまった…。
それを見かねて阿弥が説明を引き継ぐ。
「……そしたら、奇跡が起きたの…」
「奇跡?」
「バケツをひっくり返したかのような大雨が降りだしたの…」
「え!?」
「……あの、嵐の夜みたいに…」
阿弥と亜実は目と目を合わせるとニコッと笑った。
「みるみるうちに燃え広がっていた炎は消えていったわ…」
「大雨が響いて、来るのが遅くなった消防士さんたちもビックリしていたわ…」
「……そっか…」
桑島もついに笑顔になった。
「まさか…嵐の夜に、逆に助けられるなんてな…」
「それでなんだけど…お兄ちゃん…」
「え?」
急に真顔になった亜実に驚いた桑島に…
「一緒に来てほしい所があるの…」
「え?」
「スギくんの所に……」
つづく
この小説のようなものは、あくまでもスギマンの妄想であり、登場人物とか家族構成とか関係性は全てフィクションです(笑)
どうでもいい話(笑)
知り合いに頼まれていた馬券が大当りで、総額25万弱になりました(笑)
知り合いに、
「これでダービー勝負しなよ♪」
……と、言われて…少しオコボレを頂戴しました(笑)
……ちゃんと買っておいて良かった(笑)
(゜゜;)\(--;)コラコラ!!
次回…スギが……
では、また(^ω^)