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767 【妄想小説?】「抱きしめられたら」第20話。
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それでは…スタート!!
妄想小説?「抱きしめられたら」
第21話「ハルカの謝罪」
「小林亜実を外して、代わりに柴田阿弥を入れることになった…」
あまりにも桑畑がサラリと言うので、その場に居た全員が、言われたことを把握できずにいた。
「え!?」
呆然とするハルカ本人よりも、由麻奈が1番声をあげて驚いた。
「どうしてですか~!?」
珍しく栞が怒った顔で桑畑に詰め寄る。
すると…
「君たちが初めてここに集まったときに、俺がみんなに注意しろと言ったこと…覚えているか?」
すると…
「恋愛禁止…それが発覚したら…クビ」
ハルカがうつむいたまま、ボソッと呟く。
「……そうだ」
桑畑がゆっくりと大きく頷く。
「それがどうかした……え!?」
由麻奈がついに桑畑の通告の意図を掴んだ。
「こあみが…恋愛してる…ってことですか!?」
由麻奈の発言を聴いて、栞とまっきぃ先輩が目を見開いた。
「亜実…いや、ハルカ…」
「ハルカ!?」
由麻奈たちが驚くのを気にせず桑畑は続ける…
「鯨井さんに会ってきた…」
その一言を聴いたハルカは、目を閉じたまま口元は微笑んでいるように見えた。
桑畑はハルカの履歴書を突きつけながら…
「そして…君の履歴書に書かれていた家にも行ってきた…」
ハルカは目を開いて天井を見上げた。
「ハルカ…君はスギマンくんのことが好きなんだよな?」
桑畑はストレートにハルカに質問をぶつけた。
ハルカは…観念したかのように…コクリと頷く。
「君は隣の家に住む亜実から、ずっとスギマンくんの話を聴かされていて、話を聴いているうちに、君は会ったこともないスギマンくんに対して、幼いながらに恋心を抱いた…」
「しかし…当のスギマンくんは、今でも亜実のことを愛し続けている」
ハルカと桑畑以外は…
初めて聴く名前である【ハルカ】という名前と…【亜実】は他の子の名前なんだと言う事実を知って混乱していた。
そして…
「彼は…おばあさんが亡くなられたあとに、忽然と姿を消したって聴いた…」
ハルカが涙目で桑畑を観ている…。
「……彼は…失踪したんだってね…」
ハルカは小さく頷いた。
「そこで君は…彼のことを探そうと、「小林亜実」という名前でデビューをし、本物の亜実の作った歌詞の曲でデビューしようと考えた…」
「どこかにいる彼が、この曲を聴いてくれたら…もしかしたら戻ってきてくれるかも知れない………そう思ったんだろ?」
「……はい」
ハルカが小さな声で頷く。
ハルカだけでなく、由麻奈も栞もまっきぃ先輩も…あやちゃんも、2人のやり取りを泣きながら観ているしかなかった。
「そこで…ハルカは、これからどうしていきたいのか…今から選んでもらう」
桑畑の一言で、その場の空気が一気に緊張感が漂う…
「ASHからは外れるけど、これからも小林亜実として、SKSに残るか…」
「それとも…このままここで卒業して小林ハルカに戻り彼のもとへも向かうのか?」
しかし、ハルカは既に覚悟を決めたような顔をしていた。
そんなハルカを観ていた由麻奈が、ハルカに近づいてハルカを抱きしめる。
栞も泣きながらハルカに近づいて抱きしめた。
……由麻奈も栞も…ハルカの出した結論が分かっているようだ。
「由麻奈…栞……ごめんね…」
ハルカは泣きながら…2人に謝った。
由麻奈は「うんうん」と頷きながら、ハルカの頭を撫でていた。
「それから…あやちゃん?」
まさか自分の名前が呼ばれるなんて想っていなかった阿弥は「ハイ!?」と言いながら跳び跳ねた。
「ASHのこと…頼んだよ!!」
その言葉を聴いた瞬間…阿弥は思わず「ハイ!!」と返事をした。
そんなハルカたちのやり取りを観ながら、ハルカの結論を察知した桑畑がボソッと言う…。
「スギマンくんは…今朝、海外から帰ってきたそうだ…」
つづく。
この小説のようなものは、あくまでもスギマンの妄想であり、登場人物とか家族構成とか関係性は全てフィクションです(笑)
ASHの活動を楽しみにして下さっていた方には申し訳ない結論になってしまいました…(´Д`)
では、また(^ω^)