762 【妄想小説?】「抱きしめられたら」第18話。
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それでは…スタート!!
妄想小説?「抱きしめられたら」
第19話「ハルカの嘘」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20141217/20/sugiman3594/69/dd/j/o0240032013161621426.jpg?caw=800)
桑畑は久し振りに見る亜実の写真に少し懐かしさと切なさのようなものを感じた。
線香をあげ、手を合わせた後に、お茶を用意してくれた鯨井に一礼してから…
「実は…今日は鯨井さんにお聞きしたいことがありまして…」
と桑畑が話し始めたので、鯨井も席について話に耳を傾けた。
「実は…今度の事務所では…小林ハルカの担当をしております」
「ハルカの!?」
鯨井の反応を見た桑畑が、ゆっくり瞬きをしてから目を見開いて…
「……やはりハルカをご存知でしたか…」
そう言いながら、桑畑は鞄から1枚の紙を取り出しながら…
「実は、ハルカが最近…歌の作詞をしたのですが……これを見てください」
そっと鯨井に渡した。
鯨井が、ハルカの書いたという歌詞に目を通すと…
「……これは!!」
「【抱きしめられたら】というタイトルの歌なんですけど…鯨井さん、この歌詞に…見覚えありませんか?」
桑畑が訊ねると、鯨井は何も言わずに席を立ち、2階へと向かった。
しばらくすると、階段をおりてきた鯨井が桑畑のもとに戻ると…
「……これのこと…ですよね?」
と言って
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20141217/20/sugiman3594/c7/ab/j/o0336033613161621433.jpg?caw=800)
ハルカとスギマンが前に見た、亜実の日記帳を桑畑に…あるページを開いた状態で渡した。
亜実が死んだ後、スギマンが帰国後すぐに来てくれた日に、ハルカにスギマンに見せるように指示した日記帳の、あるページ。
亜実とスギマンが17歳のころ…8月13日のページだ。
亜実がスギマンと別れた後、具合を悪くしてビジネスホテルで寝たまま花火の音を聴いていたところの…
「本当は、スギマンと一緒に観たかったな~」
「悔しかったけど…いつかスギマンと花火が観れる日が来るといいな~」
という文章で締め括られていた…
……次のページをめくると…
【抱きしめられたら】
というタイトルが書いてあり、詩のような文章が書いてあった。
「……以前、亜実…さんが、自分に
『歌詞を書いたから歌にしたい』
って相談を受けたことがあるんです…。」
「その時に、彼女が見せてくれたのが…【抱きしめられたら】という歌詞でした…」
「亜実さんは、日記帳には書いたけど…まだ誰にも見せていないって言ってました。
なのに、なぜかハルカが亜実さんの書いた歌詞を知っている…」
「ハルカはなぜ…亜実の書いた歌詞を…」
鯨井が腕を組みながら口を挟むと…
「鯨井さん!ハルカとは、どのような関係なのですか!?」
桑畑の声が思わず大声になる。
「……どのような…って…」
「ハルカは隣に住んでいて、昔から亜実とよく遊んでいたんですよ…」
と不思議そうな顔で答えた。
すると桑畑は…
「え!?お隣がハルカの実家なのですか!?」
「えぇ…そうですけど…」
桑畑は頭を押さえながら考え込むと…
「ハルカは…帰ってきてますか!?」
すると今度は鯨井が驚く。
「え?ハルカはそちらの寮に居るんですよね?…小林さんからはそう聞いてますけど…」
桑畑は首を横に振ると、真剣な顔で鯨井を見ながら言った。
「鯨井さん…うちには寮なんて、ありませんよ…」
つづく。
この小説のようなものは、あくまでもスギマンの妄想であり、登場人物とか家族構成とか関係性は全てフィクションです(笑)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20141217/20/sugiman3594/76/7b/j/o0719096013161621466.jpg?caw=800)
では、また(^ω^)