三びきのやぎのがらがらどん―ノルウェーの昔話 (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)/福音館書店
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●ものがたり
子供のころ読んで、大好きだった、やぎのがらがらどん。小さいやぎと中くらいのやぎと大きいやぎが木の橋を渡るおはなし……。ですが、橋の下にはこわ~いトロールがいて、待ちかまえています。がらがらどんたちはある知恵をつかってトロールに対抗します。さあ、どんなアイデアだったのかな?
 
●トロールってナニモノ!?
トロールはノルウェーの森にすむ、精霊というか妖怪というか、大きな体とほのぼのした性格が特ちょうです。ノルウェーの人たちはトロールが大好き。絵本を読み進めていくと、ちょっぴりかわいそうになってくるのは、この夏、ノルウェーの森を歩いたせいでしょうか。ほら、この写真、トロールみたいに見えませんか?踊っているトロール、はた織りしているトロール。日常の中にあたりまえに“トロールがいる!”って、信じられるノルウェーの森。


トロール

 
●この絵本を書いた人
誰が書いたかはわかりません。ノルウェーに語り伝えられてきたおはなしです。19世紀後半、自然科学者のアスビョルン(18121885)と、その友人の聖職者モー(18131882)が昔話を集めて、本にしました。『三びきのやぎのがらがらどん』はその一つです。
 
再話として文章を書いたのは、マーシャ・ブラウさん(1918-)。ニューヨーク生まれ、アメリカの絵本作家。高校の先生、ニューヨーク公立図書館での勤務などしながら物語を書いていたようですね。図書館で子どもの本の知識を深めたそうです。作品には自作だけでなく、この絵本のように、昔話や伝承からの再話も多い人です。
 
訳したのは、瀬田貞二さん(せたていじ19161979)。トールキンの『指輪物語』、C.S.ルイス『ナルニア国ものがたり』などで有名な翻訳家です。
 
音譜物語に登場する木Treesと花Flowers

深い深い森の木々たち。