北の魔女ロウヒ/あすなろ書房
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『北の魔女ロウヒ』

トニ・デ・ゲレツ/原文 

バーバラ・クーニー/絵 

さくまゆみこ/訳 あすなろ書房


フィンランドの叙事詩『カレワラ』にある物語。

ある雪の日、北の国に住む魔女ロウヒはスキーをはいて遊んでいるうちに空高く舞い上がっていきました。

森のあたりで美しい音楽が聴こえてきました。

下を見下ろすと、ワイナモイネンという男が石に腰かけて楽器カンテラをひいていました。動物たちはうっとり聞き入っています。

それを見ていたロウヒ、いたずら心がむくむく湧いてきたのでしょうか。

さっと鷲の姿になると、月と太陽をがしっとつかんで飛び去って行きました。

そして北の国の家に戻ると、月と太陽とを鍵のかかる部屋に閉じこめてしまいました。

大変!

空から月と太陽がなくなってしまい、世界は暗闇。

人も動物も、恐れおののき、どうしていいかわかりません。

そこで、ワイナモイネンは鍛冶屋さんに月と太陽を作ってもらおうと頼みますが・・・・・・?


人間たちの様子にさぐりを入れるロウヒの視線を一緒に追う気分になります。

この絵本もバーバラ・クーニーさんの絵です。

ひどいことをしでかしたロウヒなのに憎めないのは、彼女のあたたかな絵のおかげでしょう。