ふぇルピナスさん―小さなおばあさんのお話/ほるぷ出版
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『ルピナスさん―小さなおばあさんのお話』

バーバラ・クーニー 作 

かけがわやすこ訳

ほるぷ出版




バーバラ・クーニーさんはアメリカを代表する絵本作家です。

この女性が描く世界はとても神秘的です。そして、あたたかい。

冷たいブルーも雪におおわれた白い山も、“誰かがそこに住んでいる”ことを感じさせる、ぬくもりのある色なのです。

きっと彼女自身がやさしさに満ちた目で世の中を、友人を、他人を、見つめているからでしょう。

この本は名前のとおり、ルピナスの花が大好きな女性、ルピナスさんのお話。

ルピナスは群生して咲き、紫、青、水色、ピンクがかった紫などパープルの美しさが目に飛びこんでくる花です。



小さかったルピナスさんは大好きなおじいさんからこんな言葉をかけられます。

「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたいのだよ」

今は何をしていいかわからないけれど、ルピナスさんは「いいわ」とおじいさんと約束しました。

年頃の女性になってルピナスさんはあこがれの南の島や、会いたい花のある場所へ自由に旅していました。

けれど、背中を痛め、だんだん年をとって、気ままに旅ができなくなってしまいます。

そしてやっとおじいさんとの約束を果たすことになるのです。


「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしなくては」


ルピナスさんはどうしたんでしょうか。


絵本を読む人にも問いかけてきます。

あなたなら、なにをするかしら?