しろいうさぎとくろいうさぎ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)/ガース・ウイリアムズ
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本当に大切なことはひとつだけ

『しろいうさぎとくろいうさぎ』

ガース・ウイリアムズ/文と絵

まつおかきょうこ/訳 福音館書店



子供のころ、大好きでした、この絵本のこと。
田舎に帰って、本棚を見ると、ぼろぼろになったこの絵本がありました。
あれから長い歳月が経っても、しろいうさぎとくろいうさぎは読み継がれています。
初版はいつなんだろう?と、ちょっと気になって見てみたら、

私が生まれた年、生まれた月に初めて発売されたのでした。感動です。



ふわふわの白いうさぎと、ふわふわの黒いうさぎ。
とっても仲よしのふたり。
いつものようにあそんでいると、とつぜん

黒いうさぎがとても悲しそうな顔をしました。

「どうかしたの?」と白いうさぎが聞いても、

「ぼく、ちょっと、かんがえてたんだ」というばかり。

それからも楽しくとびはねているとちゅう、黒いうさぎはとつぜん悲しそうな顔をして、すわりこんでしまうのです。

その悲しそうな顔の、本当に悲しそうなうさぎの絵は、胸がきゅーんとせつなくなります。

黒いうさぎはどうして悲しいのかな。

悲しい顔はうれしい顔になったかな。



クローバー畑、バターカップとマーガレットの花が咲く野原、湖や大きな木のある森の中。
ふわふわの白いうさぎとふわふわの黒いうさぎが、

目をまんまるくして、

とても大切なことに気づくページが私は大好きです。

なんど見ても、心がほ~っとやさしくなる、うさぎの絵本です。


なかよしのふたりって、こういうこと。

ずっといっしょに生きていくって、こういうこと。