あなたの心をささえる大きな木は?
『いっぽんの木』
ウルコ・ラボンデール/作
よこやまかずこ/訳 ほるぷ出版
降りしきる雪の中、うさぎは一本の大きな木を目指します。
茶色い毛をした野うさぎさん。
寒い冬を木の根元に見つけたくぼみで、安心して過ごすために……。
年をとったブナの木はもう、いつからそこに立っているのかわかりません。
冬眠しないうさぎは、木に寄りそい、木のまわりに落ちた木の実やかろうじて残った雑草を食べて、冬を乗り切るのでしょう。
春、うさぎはブナの木を離れます。
冬、雪が降ると、帰ってくるのです。なつかしいブナの木をめざして。
あなたの人生に、いっぽんの大きな木はありますか?