野うさぎのフルー/リダ フォシェ
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人生はサバイバル、と思っていない?

『野うさぎのフル―』

リダ・フォシェ/作 

フェードル・ロジャンコスキー/絵

石井桃子/訳 童話館出版




フル―はひとりぼっちの野うさぎの赤ちゃんです。
でも、大丈夫。
野うさぎの赤ちゃんは、神さまから三つの贈り物をもらっているから。

二つの魔法の耳! どんな小さな音も聞きつけます。
かくれみの! 土と同じ色をした毛皮で身を隠します。
七里のくつ! いちばん早くて、いちばん音を立てない、じょうぶな足です。

フル―はひとりで生きる術を自然の中から見つけていきます。

近づいていい場所と足を踏み入れてはいけない場所、

安心できる音と安心できない音の違い、その日の風で世界の様子を探ること。

それから、栄養たっぷりのこんだてづくりなんかも!

そんなある日、フル―はきれいな女の子の野うさぎと出会います。

そして、ふたりいっしょに…のはずが。




この世界は危険がいくらでも満ちていて
大好きな野うさぎと離れ離れになることだってあるのです。
でも、ひとは生き続けなければなりません。
春、フル―は緑が野原いっぱいに広がり、花が咲くのを見て感動します。
「なんて、すばらしいんだ!」


ひとりぼっちでいるとき、感動とともに生きられる人のことを神さまはちゃんと見ています。

人生は孤独な戦いではありません。

時を待つことができれば、神さまはあなたに贈り物をくれるのです。