すぎはらりえこといっしょに 「木のえほんと森のどうわ」-木をかこうブルーノ























一冊の本が、人生を変えることがあります。

たったひとつのことばが、生きる希望をよみがえらせてくれることがあります。

“読むこと”をとおして、新しい年への“光”が見つかることでしょう。


私は本を愛しています。

おさないころ、親に本を買ってもらうと、

まずはページをひらいて、においをくんくんかぐのが大好きでした。

紙にさわったり、ぺりぺりっとめくれていく音を楽しんだり、ときにはなめてみたり!

よく見ると、白いページにも黄色っぽい“白”があったり、真っ白い“白”があったり。

ふれることが、読むことだったり、読むことが、感じることだったりしました。

知的でもあり、原始的でもある、本という存在。

一冊一冊が、まるで“生きもの”のように、生き生きと輝いているのですよね。

何度目かの電子書籍元年と呼ばれた2010年。

「本が機械に変わらないでほしい」という願いがつのった一年でした。

写真はブルーノ・ムナーリの『木をかこう』。

何度めくっても、毎回ちがう発見がある絵本でした。

2011年もきっと、すばらしい本との出会いがあるでしょう。

本をめくる楽しさをあなたといっしょに味わいたいと思います。

お正月も、ステキな本とともにおむかえください。