杉原梨江子と一緒に読みましょ 木の絵本と森の童話-あたまにかきの木















『あたまにかきの木』

小沢正・作 田島征三・画 

教育画劇

 

日本の民話にはとっぴょうしもない、おもしろい話がたくさんあります。この絵本もその一つ。

むかしむかし、じろべえさんというお酒が大好きな男がいました。働きもしないで、昼間からお酒ばかり飲んでいる、怠け者の男。見かねた奥さんが、柿を食べればお酒の酔いをさめるからと、柿を食べさせたところ、じろべえさんはうっかり種を飲みこんでしまいました。

するとなんと、頭のてっぺんがむずむず。木の芽がはえてきて、大きな柿の木になり、柿の実が次々と実ったのです。

頭ににょきにょきはえた、柿の木はじろべえさんの人生を変えていきます。

柿がなったり、きのこがはえたり、池ができたり、稲が実ったり、それで頭のてっぺんはどうなる?

じろべえさんは好きなお酒を飲みながら、毎日暮らせるようになるのかな。



何が起きても、人に何かを奪われても、今、目の前にあるものを大切にしていけば、未来はひらける。