『とりになったはっぱのはなし』
今西祐作・作
しのとおすみこ・絵
ポプラ社
「むかし むかし むかしの ずっと むかし」のこと。
「かみさまが はじめて やまを おつくりに
なったばかりのときの ことです」という言葉から始まります。
ピンク色にぬられた空と山。
そこに小さな木が生えてきます。
おひさまの下で、葉っぱが元気に成長できるように、
神さまは手をさしのべてくれます。
季節はめぐり、秋になって、葉っぱが落ちてしまったとき。
神さまは、
「はっぱを いちまい いちまい ひろっては
ふーっと いきを おかけに なりました」
そして、神さまがおこした奇跡とは・・・?
なんにも説明は入りません。ただ、絵本を開いて、
葉っぱのぼうやの成長をいっしょに見守ってほしい。
優しい絵をながめてほしい。
葉っぱもあなたも、空も小鳥も、
この世でいっしょに生きていることを感じてほしい。
天の神さまが私たちをおつくりになって、
私たちが生きていくのも、
ときどき、神さまが助けてくださるのを信じられる一冊です。