検察官を他の公務員と同じように定年延長するのに加えて,検察庁のものすごく上の人たちについては,内閣の裁量でさらに定年を延長できるとする法案が出され,とりあえず今国会では成立が見送られました。
私のこの法案には反対の立場でした。
検察官は,場合によっては政治家などの権力者を捜査の対象とするお仕事です。それなのに,その検察官のものすごく上の人たちについて内閣の覚えがめでたければ定年が延長になる,という制度は,権力者の捜査の矛先を鈍らせるおそれがあると感じたからです。構造的にそういうおそれを生み出す,と感じたからです。
ただ,私はそんなに検察官が正義の味方と思っているかというと,そういうわけでもありません。
「検察ファッショ」という言葉がありますが,あんまり検察官に権力が集まることについては,警戒する必要があると思ってます。
広島の河井夫妻について,まぁ報道されているところによれば,政治家としてロクでもない夫婦だな,と思いますが,そのニュースソースは明らかに,検察庁です。
報道されているところ=検察庁の言ってること,だとすると私たちは検察官の手のひらの上で踊らされているのではないか,と警戒することも必要だと思います。
あんまり正義の味方扱いしてると,しっぺ返しをくうおそれもあるのではないかな。