夜毎悩ましい街で

『なんだ馬鹿野郎』
           荒井 注
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tea for two

僕はいい歳して嫌いな食べ物が多い。

例えばトマト。「食わず嫌い王決定戦」に出演する際にはコレで行く予定だ。未だオファーはないけどね。

少なからずみんな食べ物の好き嫌いってあるんじゃないか。

今は付き合いがないが、昔の知人で卵が苦手という人がいた。

じゃあチャーハン食べる時はどうするの? という意地悪な僕の質問に、

「除けて食べる」といった返答に「ウソつけ!!」と突っ込んだことがあったっけか。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

「水が飲めない」とはどういう事か。

今まで出会ってきた人の中で、「水が飲めない、嫌い」と答えた人、覚えているだけで3人いる。すべて女性。

そのうち1人は今一緒に働く女子。他部署の彼女は1日に2回は僕の座る机に来るのだが、ある日、机の上に飲み終えた水のペットボトルを3本置いておいた。

それを見た彼女は「えぇっ! そ、そんなに飲むんですか?!」とマンガに出てくるような驚きの顔で僕を見た。

フツーじゃね? と返したが「いやいやいや、ないないないない」との反応。

訊くと彼女は水が飲めない、との事。僕には水が飲めないということ自体が理解できないのだが、まぁみんな言うのはやれ味がないだのまずいだの、と言った理由だ。

私は家から麦茶をポットに入れて持ってきて、それを飲むんです。それで充分です。

と言う彼女は、お昼の時は違うお茶を買って飲んでいるが、それで足りると言う。
僕は家に帰ってきてもご飯時には水やらお茶をガバガバ飲むよ、と言ってその場は終わったんだけど、ひとつ気がかりなことが。

こんなに水をたくさん飲むのって、何かヘンな病気の初期症状なのかな? 大丈夫?

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今日の一曲
“Tea For One / LED ZEPPELIN”

プレゼンス/レッド・ツェッペリン

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ラーメン・ドラッグ・ロックンロール

昨日、新しいiphoneが発売されたね。みんな行列を作って大変だな。
もちろんその商品やサービスが欲しいけれど、並んでまではなぁ…と思うのが正直なところ。

私生活で並ぶという行為をするってどういう時だろうか…と考えて一番最初に頭に浮かんだシーンは、朝ホームで電車を待っているところだ。まったくいいシーンではない。


行列ができるラーメン屋ってたくさんある。
有名なのはこのあたりでは「ラーメン二郎」になるのかな、僕は好きではないが近所にある店舗はいつも行列ができている。


散歩中に偶然見つけたラーメン屋。
行列ができるのを見越していたのか、店内を覗くと食券売場はほどほどのスペースが設けられてあり、待合のところには四人掛けくらいの椅子がいくつか設置されている。

お店に着くとちょうど午後の部が始まるタイミングで店主の方が暖簾をかけ終えたところだった。

いらっしゃいませ、ととても柔らかい物腰だったので少し拍子抜け。

拍子抜け、というのは…。

実は前もってラーメンデータベースでお店を調べていた。そこで目にしたのは味の事はもちろんだけど、それよりも店内には矢沢永吉がガンガン流れている…みたいなレビューばかりだ。

僕は咄嗟に「っっっっしゃいやせぇ~!」「ありゃっとやっしたぁ~」などの絶叫系のお店かと思ったので、なんかめんどくせぇお店なんだろうな、客を無視した気合を前面に出してくるのかな…と思った。そういうお店は嫌いではないができれば避けたい方だ。

その店主のアピアランスはというと、スキンヘッドで大柄、ガッチリな体躯。そしてお召しになっている割烹着には特攻服よろしく、「成り上がり」など様々な刺繍が施されている(汗)。

ラーメン屋には似つかわしくないJBLのスピーカーからはやはり矢沢永吉が流れていたが、音量はかなり抑えめでひと安心。
入口に敷いてあるマットや割烹着の刺繍はもちろん、どんぶりにも以下のような文字が躍っている。

「伝えたい、このライブ感」

確かこんなコピーだったと思うけど、やはりこのお店はイタいのか笑と思っているとその店主の方が、

「先ほどお電話くださった方ですね?」

と僕に訊いてくる。口調は似つかわしくなく(失礼)とても丁寧。

違いますと告げると、失礼しました…とこれまた丁寧。

注文したラーメンが問い合わせのあったラーメンだったからだとの事だったが、それにしてもこの店主さんの丁寧さや店内の清潔さは何だ? もっとウザいくらいにガンガンくるような「めんどくせぇ系」かと思っていたのに…。

麺が煮え終わる時間になると、やっと「伝えたい、このライブ感」の意味が解ってきた。

なんと盛り付けを客の目の前でやるのだ。まずプースーをどんぶりに移し麺を入れる。
その後に盛り付けるネギやらチャーシューの解説をしながら完成させるのだ。

これが絶叫系のお店なら「麺入やす!」「お願いしやぁああっすぅぅぅ!」と来るだろうが、これが何度も言っているように丁寧なのだ。

そんなに僕がラーメン顔だったのか、ホール担当のおじさんが僕をずーーーっと見ているので写真も取れなかったが、とても上品で美味しかった。

再訪問を誓ってお店を出た。次回はタオル持参で行くつもりだ。

汗を拭く用ではなく、もちろん振り回す用で、だ。



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今日の一曲
“YOKOHAMA二十才まえ / 矢沢永吉”


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フレキシブル・オランダ


ブラジル大会はもうとっくに終了して、新しいシーズンに向けて動き出している。
ってか、もう始まっているね。

今大会、僕らの代表は過去にないほど期待をされていたと思う。
グループの組み合わせが決定した後、「イケる!」という声をあちこちで聞いた。問題ないよ、とは思わなかったが、コロンビアはブラジルではないし、ギリシャはドイツやスペインじゃないし…と思ったのは事実。

それに今回は今までのチームと違って相手に、「日本? めんどくせぇチームと当たったな…」と思わせることができたと思っていたからね。

もうあまりに前のことなので今さら感がある話題だし、よく覚えてない面がある。
本大会中に2~3回は更新しようと思ってはいたんだけど。

結局、僕らの代表はビビった。これに尽きる。


自分たちはおいしいケーキだ。

どうだ、クリームもおいしそうだし乗っけているイチゴだってキレイだろ?
あんたたちのケーキも確かにおいしそうだ。だけど俺たちにだって美味しくて見た目も魅力的なケーキを作ることができるんだ。どうだ。ご賞味あれ。

いざ食べてもらったら今まで賞賛されてきた、絶対の自信を持っていた自分たちのケーキを食べたお客さんの反応が今一つで「あれ? アレ? アレ?…」って感じ。

客にしてみたら、ああ確かにパティシエも素晴らしい。美味しいし使っている素材も良質なのは解るが、それだけだ。甘みが足りないし塩気も香りも何もかも足りない。おいしいケーキを作るのにはすべてを網羅しても、まだ足りないんだよ…。

大会の偉大さやブラジルの環境もそうだけど、僕はギリシャ代表の3戦目のPKに学んだ気がするな。

今後はオランダやチリ、メキシコとコスタリカのようなフットボールがトレンドになるのかもね。

特にオランダ。

相手の人数や攻撃に柔軟に吸収・対処し、攻める時は必殺の美味しいイチゴで勝負をつける。
好きなケーキではないが、売れるには正しい作り方・売り方だったのね。


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今日の一曲
“お祭りマンボ / 美空ひばり”

お祭りマンボ (MEG-CD)/美空ひばり

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渾身の「なんでやねん」




この街に住むようになって約10年。

それでも使ったことのない通りってあって、仕事を終えて帰宅する際に今日はいつもと違う道で帰ってみようとふと思い、脇道に入ってみたりする。

通りといっても住宅街なので、そこは一方通行や片道一車線の通りがほとんどだ。

寄り道をしていると、こんなクールなマンションが建ってたのか、この家はカネ持ちそうだなだの、今どきコントでもこんなボロいアパートないぜ、こんなところにイタリアンレストランがあったのか、と発見があったりして意外と楽しめる。

そんな一人遊び(?)をしていた数日前のできごと。

向こうからおばちゃんがこっちに向かって歩いてくる(ここでは仮にケイコとする)。

まだ50代だろうか。こっちに向かって歩いてくるといってもそれはただ向こう側からこちら側に用事があって歩いているのだろうから、それはごく当たり前の光景だろう。

ただその人、ケイコは僕に話しかけてきた。


と言ってもそれを行う距離ではなく、僕に話しかけているのかどうかもわからない微妙な距離だ。

話しかける、または話しかけられるという行為は、双方がある程度の距離があって成立する行為だと思っているのだが、少なくとも僕の中では話しかけられていると思える距離ではない。

それに僕より彼女から近い人がいたから、なおさら僕に話しかけているとは思えなかった。

二人の距離が近づいてきたら、マスクをしたケイコはやはり僕に話しかけていたのだ。

「7丁目の51番地ってどの辺ですかね?」

今となっては何丁目の何番地と言われたなんて覚えていないが、いくら近所に住んでいるといえ、何丁目はどこ? と訊かれても意外とわからない。

えーっとね、と僕はすぐ脇にあった自動販売機に貼られているシールを見た。

自動販売機にはそこの住所が記載されているシールが貼られている、と以前テレビで観たのを思い出した。

なんだ、そんなに遠いところじゃなさそうだ。むしろ半径数十メートル以内かも、と思い電柱に着けられている街区表示板を頼りに僕は家とは逆方向に歩き出した。


困っているケイコに、お知り合いの方が住んでいるんですか? と訊くと、はい。確かこの辺だと思うんだけどねぇ…○○マンションというんだけど…などと会話をしながら一緒にその住所を探していく。

数分の間、ケイコとひと言ふた言と言葉を交わしていくうちに、僕はちょっとこの人おかしいな…と思い始めていた。

ここは来るのは初めてだみたいな事を言ったと思ったら、いやこういう建物はなかっただのと言い出す。

この辺なんだけどねぇ…○○マンションというんだけど。困ったなぁ……泊めてもらうなんてできませんよねぇ…?

あんたの知り合いが泊めてくれるかどうかなんて知らねえよ。直接本人に会えたら聞いてみなよ。

内心そうつぶやきながら、また街区表示板を見ながらその住所を探していく。

あ、もう悪いからいいですよ。自分で何とかしますから…でも困ったなぁ、泊めてもらうワケにはいきませんよねぇ?

そこで僕は背筋が凍った。

ハァ? ないない。ありえないだろ。

なんだよこのおばちゃん。さっき酒が少し入っていると言っていたがそんな風には見えない。かと言ってボケているようにも見えない。

そうですよね。奥さんもいらっしゃるし…。

…おいケイコ、おまえ気持ち悪りぃぞ! 何で奥さんがいるとか言うんだ? ってか知ってんだ?

その場所から少し行った所に無人の交番があるのを思い出した。僕はその交番に急いだ。
もうケイコに関わるのはイヤだ。そこで早いところケイコを預けてしまおう。


その交番内には机がひとつ置いてあり、その上にテレビ電話的なものが設置してある。

人がいるのを感知したのか、自動でテレビが点き警官らしき人物が応対してくれる。

あ、迷子になった人がいるんです。すぐに来てください。

僕はそのテレビ電話の中の人に告げると、その狭い交番からすぐに出た。
こんな狭い交番内にケイコと二人でいるなんて耐えられない。ってかコワい。お巡りさん早く来て!

テレビ電話に向かってケイコがしゃべりだす。7丁目の51番地ってどの辺ですかね? と。

じゃあ少ししたらそちらに一人向かわせますのでそのままお待ちください。とその警官らしき人物が答えてくれる。

…が、なかなか警官は来ない。そのままケイコを置き去りにしてその場を去ってもよかったが、それはできなかった。逆に気味が悪かったからだ。決して親切心からではない。

初めてケイコにあったその時間から、警官が来る数分がとても長く感じた。その間幾度となく「泊めてもらうなんてできませんよね…あ、奥さんいるから無理よね…」と言われた。

さすがに口には出さなかったが、何度も胸の中でこう叫んだ。

「なんでやねん!」と。


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今日の一曲
“別れのブルース / 淡谷のり子”


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ヴィーガン・ベジタリアン・肉タリアン

すべての女性は、一度はダイエットという行為をしたことがあるのだろうか。

女性の場合のダイエットやおしゃれは本当のところ、異性にこう見られたい! というよりも同性にどう見られたいか? が大きいと思うのだが、そこんとこどうなんでしょうかね。

男の場合は? 200%異性を意識してのことだと思うが、それも実際どうなんでしょうね。

さて、僕は子供のころから痩せ気味の体格だ。

過去にも周りから、痩せてるね、だの、もっと太れだの言われ続けてきた。

しかし、喫煙という悪習を終えてからというもの、少しずつだが確実に太ってきて…いや、体重が増えてきている。

スーツのズボンのボタンが閉まらないのだ。

一昨年だっがかスーツを三着新調(そのうち一着は礼服)したんだけど、すでに二着のボタンは閉まらない。

喫煙当時は53~55kgほどだったと思うのだが、今は60kgという大台(?)に乗っている。

だった、というのは、体重なんて今まで気にしたことがなかったから、あー昨年の健康診断の時にそんくらいだったかなー! くらいの記憶。

それでも痩せているじゃねぇかよ、やっと標準だよ、と人からは言われるけれど、ねぇ…。

だから今は「大盛り」は食べない、というプレイを楽しんでいる。

そんな理由なもんで、ここ最近「ダイエットごっこ」をしている。あくまで「ごっこ」だけど。


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今日の一曲
“I'll Find My Way / THE DEREK TRUCKS BAND”

Songlines/Derek Trucks

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