2~3日目【放置プレイ】 | 国内でMtF性別適合手術(SRS)を受けた、ちょっとした記録

国内でMtF性別適合手術(SRS)を受けた、ちょっとした記録

私はいわゆる性同一性障害(GID)のMtFです。2012年夏に例の手術を受けましたが、うまくいきませんでした。その情報提供が目的のブログです。

こんにちは。
少し春っぽくなってきましたね。
体調は安定しています。
膣痕の穴から出る液体が増えて困っていましたが、
今はかなり減りました。と言いますか、元に戻った感じです。
先日ナグモクリニックへ行って処置してもらったのが効いたのでしょうか。
それでもナプキン交換は会社で一度は必要ですけどね。

さて今日は手術後2~3日目のお話。

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私は勝手に思っていた。ホテルにはきっと看護師や医師が時々様子を見に来てくれるものだろうと。だが、それは甘い考えだった。看護師も医師も、一度も患部を診に来たことは無い。体を拭いてくれたりといったことも、まったく無しだ。私は心の中で「放置プレイ」と名付け、ただただ早く時が過ぎ、家に帰ることができる日を待ち望んだ。

ビジネスホテルの部屋はビジネスマンがゆっくり寝て次の日の鋭気を養うために主に作られている。照明は薄暗く、窓を開けることなど、あまり想定されていない。それがとても苦痛だった。私は11日間、一度もカーテンも開けられず薄暗い中で過ごさなければならなかった。低層階だったのでカーテンを開けると隣のビルの窓が見える。おまけにホテルの窓の外にはベランダのような通路があるようだった。火事の時など逃げられるようになっているのだと思う。大人のオムツをして血を垂れ流しているのにカーテンを開けるわけにはいかない。

本当は安静にすべきなのだろう。でも頻繁にトイレに行かなければならない。膀胱炎を防ぐため水はたくさん飲むように言われている。食事もなんとかしなければならない。持ってきたミニ炊飯器で米を炊いたが、やっぱり食欲はあまりなかった。手術の後遺症で両腕に麻痺が残っていたので、お椀や箸を持つ手が震える。力も半分ぐらいしか出ない。栄養を取らなければと思い、持参したカロリーメイトを頑張って食べた。それと缶詰、インスタント味噌汁、魚肉ソーセージ。

大人のおむつは、すぐ血で汚れる。取り替えたオムツで大きなゴミ袋がいっぱいになるのに、そんなに時間はかからない。だんだん臭いもしてくる。血が古くなると、こんな臭いがするのだろう。便座にも血がつくし、ベッドのシーツも汚れる。地獄だと思った。

 夜それほど深くは眠れない。医師ができるだけ仰向けで足を閉じて寝ているように言っていた。そんな同じ姿勢では腰が痛くて寝られない。時々横向きにもなった。ベッドのすぐ横にあるカーテンを握り締め、耐えた。

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ではまた次回!さよなら!