12月11日に開幕した『ノートルダムの鐘』@四季劇場[秋]

 

本日月曜日。わかっていたことですが、海宝くんの名前のないキャスト表に、心にぽっかり穴が空いたような気分です。

観に行けなくても、あの劇場で海宝くんが頑張っていると思うだけで、自分も頑張れる気がしてたから不思議。

 

12月~2月の3か月で全10回観劇。

 

カジモド(海宝直人さん 9回、飯田達郎さん 1回)

フロロー(芝清道さん 5回、野中万寿夫さん 5回)

エスメラルダ(岡村美南さん 7回、宮田愛さん 3回)

フィーバス(清水大星さん 7回、佐久間仁さん 3回)

クロパン(阿部よしつぐさん 6回、吉賀陶馬ワイスさん 4回)

 

複数キャストは見比べるからこそ面白い。

カジモド以外は適度に交互に観られたので満足です。

出来れば飯田さんを1月頃に1度観ておきたかったところです。

結果論でしかありませんが。

 

顔の表情を作ったまま、高音を出し歌い続けた海宝くん。カジモドの心情を出すときは普通の歌声に戻っていきましたが、表情は普通に歌う時のようにはなっていませんでした。黒く塗った右目も見開かれることはなく、唇の端もひきつらせたまま。

 

技術力の高さ、確かさ、演技力の幅広さ。

たゆまぬ努力があってこそ見せてくれたカジモドだったと思いますが、この経験がもたらしてくれるもの、有形無形にたくさんあるでしょう。本当に楽しみな役者さん。

 

 

お目当てがいたとはいえ、作品自体を好きになれなかったら、何度も通えなかったと思います。

 

四季の専用劇場は横幅が狭く、その分高さが感じられて、好きなんですよね。

その広すぎない空間に組まれた大聖堂のセット。

横浜や京都で同じように感じられるのかしら?

 

そのセットが転換されることはなく、巨大な鐘が降りてきたり柵でテラスを作って、内なのか外なのか、地上なのか高いところなのか、観ている側の想像力も必要な舞台。

 

カジモドやエスメラルダを通して、パリの景色が見え、大聖堂の中にいるような錯覚さえ起こせたこと、演劇や役者さんの力って素晴らしいとただ感心します。

 

主要な役が5人だけ、しかも4人は四角関係で、唯一クロパンが客観的な立場にいるのみ。

プロローグはカジモド以外のキャストが全員登場し、フロローとジェアンを演じる役者さん同士が一礼して、自己紹介のように歌い、物語が始まっていく。カジモド役者もまた舞台の上で、背中にコブを付け衣装をまとい顔を汚して、目の前でカジモドになる。

 

舞台の造り、濃密な人間関係で結ばれたプリンシバル、芝居を始める様子が目の前で繰り広げられるあたり、ストレートプレイっぽいと言われる所以だろうなと思いました。

 

でも本当にストレートプレイだったら、私には重すぎたでしょう。

喜怒哀楽どの感情も音楽で届けてくれるミュージカルだからこそ、リピートできたなと思います。

 

四季は殆どが録音ですが、今回は聖歌隊がいました。

おかげで生演奏に比べてワクワクしないアントラクトに毎回感動し、鳥肌立ってました。

1階とちり席あたりだと音響効果もあってか、本当に迫力があり心地よかったです。

 

京都劇場『ノートルダムの鐘』の発売は来月。

頑張ろうっと。