京成成田から 京成線115円区間ゆき 小児専用券 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

昭和45年2月に京成電鉄本線京成成田駅で発行されました、「京成成田から 京成線115円区間ゆき」の乗車券で、小児専用券となります。

 

 

JPR/てつどう青地紋券となります。

 

小児運賃に10円未満の5円の端数が存在していた頃の乗車券で、当時の京成電鉄では良く見られた連綴式の半硬券ですが、乗車駅が印刷されていない記入式となっており、「京成成田」のゴム印が押印されています。

 

 

 

 

 

こちらは同じ日に発行されました、「京成成田⇔京成上野」の相互式乗車券です。

 

 

JPR/てつどう青地紋券で、こちらは硬券となります。

 

京成電鉄独特の駅名が縦書きとなる相互式乗車券で、当時の京成成田→京成上野の大人運賃は券面記載の通り「230円」となりますが、先にご紹介いたしました金額式の小児専用券は「115円区間」となりますから、京成成田→京成上野の小児券として発行された事になり、硬券の小児専用券が不足したため、暫定的に駅名記入式の金額式乗車券を発売していたのかも知れません。

 

当時は京成成田~成田空港(現、東成田)は未開業でしたので、京成成田~京成上野の乗車券が京成電鉄では最も高額となる運賃区間(60キロ~65キロまで)であった事になり、小児「115円区間」の金額式乗車券が発売出来た駅は、今回ご紹介いたしました京成成田と京成上野、京成上野~日暮里間に存在し、平成9年4月1日に営業休止、平成16年4月1日に廃止となりました、博物館動物園の3駅のみとなります。