愛知県一宮市の設計事務所、

菅野企画設計 本社 の 福田 です^^

 

先日、木造住宅の木材検査でプレカット工場へ行ったときのこと。

 

住宅でよく使用される105mm角、120mm角サイズの柱は、「背割り(せわり)無し」が主流になっています。

 

 

無背割り柱を見掛け始めたのは、今から5、6年くらい前。

この数年で、すっかり様変わりしました。

 

背割りとは?

 

かつて、芯持ち柱には「背割り」を入れることが一般的でした。

 

 

【背割り】とは、

あらかじめ芯に向かって切込みを入れて、力の抜ける箇所を作っておくことで、他の部分にまで割れが入らないように予防する方法です。

 

背割りを入れて芯を抜くことで、乾燥収縮時の柱の曲がりや反りを防いでいました。

 

 

背割りが無いと、柱が捻ってしまうのでは?

と心配になるところですが、「無背割り」が実現した一番の要因が、

 

人工乾燥技術の向上

 

です。

 

なぜ背割りは無くなったのか?

 

プレカット業者によれば、かつての人工乾燥は、急激に乾燥にかけるせいか、節部分が黒く焼け落ちた「抜け節」が多かったとか。一方、最近の人工乾燥は「生き節」が多い。

 

要は、それだけじっくりと乾燥にかけて水分を抜いているので、表面だけでなく、中心部に近い箇所まで乾燥が進んでいるということ。

 

 

中心部がある程度乾いていれば、その後自然乾燥が進んでも、表面の繊維が引っ張られることも少ないので表面割れが起こりにくい。

→ゆえに、無背割りが普及したようです。

 

 

 

背割りがあると、金物を取り付けできる面が限られるため、背割り面をどちらに向けるかに気を使いましたが、無背割りではその必要もありません。

 

乾燥技術の発達には目を見張るものがあります。

 

木材検査に行かれたときは、柱の背割り(無し)に注目してみるのも面白いかもしれません。

 

「壁や天井に隠れて見えなくなる前に!来て見て触って『木材検査』」

 

 

 

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