愛知県一宮市の設計事務所、菅野企画設計の中村です。
先日、岡崎市の【奥殿陣屋】を訪ねました。
ここの庭園で
少し変わった杉を発見しました!
△一際目を引く不思議な形
△根本付近の株からたくさんの枝が伸びている
△葉が生えているのは頂部だけ
これは台杉と呼ばれ、
意図的にこのような形に剪定されているのです。
今では、日本庭園の庭木として植えられることが一般的ですが・・・
調べてみると
元々は、京都の北山林業を発祥とする「北山杉の小丸太」を作る、伝統的な栽培方法でした。
「北山杉の子丸太」の特徴は
◆元も末も太さが同じで通直
◆強度が一般的な杉より高い
ということです!
これらの特徴から
かつては、茶室や数寄屋の垂木材として多用されました。
茶室の繊細な軒を支えるためには、細くて強い材が必要だったというわけです。
しかし、「北山杉」が直径3,4センチに成長するには2、30年もかかるそうです・・・
気の遠くなるような話です。
和風建築は、こんな工夫にも支えられているのです!
今度、茶室を見る時は、
垂木にも注目してみようと思います。
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