情動安定のコツは触れる情報量をぐんと減らすことです。スマホ画面を延々見続けるライフスタイルは、人の情緒を不安定にし集中力を削ぎます。従って、お父さんお母さん。まずはスマホをいじる時間を最小限にしましょう。テレビも、もういいでしょう。うちもテレビは誰も見ません。テレビは時間を浪費します。

ノーベル経済学賞を受賞したハーバートサイモン博士は1977年の時点でこう予見していました。

来るべき情報過多の時代について、情報が消費するのは受け手の注意力である。従って情報が豊富になれば、注意力の貧困を招く。

繰り返します。まとまらない雑多な情報に触れる時間を減らすよう心がけましょう。自分のスケジュール(予定)を最小限にするだけでなく子どもの塾やお稽古のスケジュールについても検討してください。「あれもこれも」では何も身につかないどころか「スケジュールに急かされる」という状況が子どもの意欲や注意力を削ぎ、自制心や集中力の成熟を阻害し、ひいては無用な疲弊を招きます。


情報を減らすには、選ぶ力が必要で、選ぶ力を身に着けるには、何度も失敗が必要です。時には捨ててはならないモノや情報を捨ててしまうこともあるでしょう。そういう失敗経験なしに「選ぶ力」や「目利き」は身につかないということも、合わせて理解しましょう。このような理由で幼少期からの掃除や片付けというのは「選ぶ力」を育む格好のツールなのです。