佐藤ママと高濱先生の動画です。佐藤ママの真骨頂がぎゅう詰めです。まずは動画をご覧ください。どうすれば勉強が楽しいと思って取り組めるようになるか?という問題に明解な答えが提示されています。唯一の正解かどうかは別にして、これはひとつの答えだと私も考えます。
冒頭で佐藤ママは次にように述べています。

3年4年は(勉強が)面白いなと思うきっかけとして内容がちょうどいい、5年6年は面白いとか言ってる場合じゃない

名言ですよね。実に的を得ています。小学校のカリキュラムってよくできていて、確かに3年4年までの内容は実生活に繋げやすくなっています。そこに気づく親か気づかない親か、というあたりが子供の学力云々の境目になるのではないでしょうか。

動画の中で相談者が次のように述べました。

私も(佐藤ママみたいに)バイタリティがそこまであったらいいなと思うけど、休日は私も寝てたいなと思ったり、子どもも立体があって見せようとすると「遊びたいから」と言って友達と行っちゃったりすると、、、

これに対し佐藤ママはこう返しています。

バイタリティの問題じゃなくて「子どもがやっていることをいかに親が面白く思うか」ということじゃないですか。教材じゃなくて「面白い」で親が入ると楽しいんですけどね

高濱先生は次のように述べています。

親自身が勉強ってやらされて生きてきた人だと「どうやらせようか」と思いながら関わっているとダメで佐藤ママのすごいところは、興味関心の、個人としての土台がでかいというか、何だって「面白そうじゃん!」とやれちゃう、世の親はそういう生き方みたいなものを学ぶべきかなと思うんですよね

3・4年生くらいのお母さんたちが、塾のテキストをちゃんとやるじゃなくて、親自身がどう楽しんで見せられるか、実体と繋げられるかという一点に絞り込んで付き合えば、それなりに全部いいことになる

佐藤さんみたいなやり方を心の底からできるかどうかというのが、「佐藤さんも言ってたから、私も楽しんで見せなきゃ、ほら楽しいよね」みたいな空気だったらアウトだし、これ結構難しいんですよ、生き方そのものが問われちゃう、今までのね

今回の動画は高濱先生が出演しているおかげで、本質的な解説がなされています。世の中の親は佐藤ママの生き方みたいなものを学ぶべきという部分などはまさにそれです。私も繰り返し述べていますが、細かいノウハウに振り回されるのでなく、佐藤ママの考え方や姿勢、生き方を見習いましょうという話です。が、本質的な問題として存在するのが、高濱先生が言うように、親自身が勉強を「やらされてきた人」か「自発的に楽しみを見出してやってきた人」かという問題です。ここが分け目です。佐藤ママは後者で、だから

「子どもがやっていることをいかに親が面白く思うか」ということじゃないですか

というセリフが出てくるのです。親が「面白そう!」とやっていれば、子どもはそれに自動的に感化されます。親が苦行と考えていれば、子どももそのように感化されます。「分け目」と言うのはそういう意味です。これについて高濱先生の指摘は厳しく、「佐藤ママが言ってたから私も楽しんで見せなきゃ、みたいな空気ならアウト」という部分、ここは注意しなければなりません。楽しいフリは簡単にバレます。心の底からできるかどうかが大事なのです。