繁田先生の動画です。「勉強の効率を最大化する超重要な方法1選」です。結論はシンプルでインプットよりアウトプットの時間を増やし、概ねその比率は1:2、という話です。この時注意すべきは「理解度を高める」ことです。勉強というのは「わからないことをわかるようにすること」ですが、小学生くらいだと、自分のわからないところがわからないという事態が起きがちです。塾の授業と宿題を「こなす」のに精一杯となり、肝心の「わからないところをわかるようにする」がほとんどできないようでは本末転倒です。

繁田先生は折に触れ、集団塾は構造上、個々の生徒の「わからないところをわかるようにする」には向いてないと注意を促しています。普通に考えればわかろうものですが、そこらへんのことに無頓着な親がいるのも否めません。塾に丸投げ姿勢というやつで、塾に行かせておけば必要なことは全部やってくれるに違いない、と盲信する姿勢です。しかし現実はそのようになっていません。佐藤ママも「完璧にする」というワードを使いますが、結局、学業成績というのは、済んだ単元についての理解度に比例するのですから、単に「10時間勉強した」とか「5冊やった」という「数」にこだわってばかりの脳では困ります。

では子どもの「わからないところ」を洗い出すにはどうするか。ひとつは個別指導ですね。個別指導塾や家庭教師という方法です。しかしここでも「丸投げ」では心許ないので、「子どものわからない部分の洗い出しと補強を重点的にやってほしい」と具体的に依頼するのが良いと考えます。かつ、その「わからない部分」については親と共有して欲しいと依頼する。そのようにすれば先生も雑な仕事ができなくなります。

動画の中で「いい加減な塾の恐ろしい実態」が暴露されています。中学受験「市場」が加熱すると、こういうことが頻繁に起こるのは経済の常ですが、経済競争に勝とうとして汚い手を使う会社が次々出てくるのは当然なので、そこらへんは消費者が自分で見極めないといけません。瀬川松子先生の「中学受験の失敗学」はそこらへんの話を理解するのに適しています。受験を「登山」に見立てれば容易に想像できるのではないでしょうか。嘘を教えられ、それを間に受ければ命を落とす危険性が俄然高まるという話です。