自然の美しさは、それだけで私たちを十分満足させるものを持っています。それ以上に、自然は私たちに沈黙を、すべての物事の非永続性を、天地万物の美と神秘を教えてくれます。人里離れた場所は、霊的スポットといえます。そこで平静と精神のバランスを取り戻せるでしょう。私たちは、心理的に、私たちの過去において野生の地に根を下ろしているからです。土に触れること、その単純なリズムに触れることで、自分のルーツを再び取り戻すのです。これは大変興味深い瞑想の形であり、おまけにタダでできるものです。自分を変えることを決意するのは、一瞬でできることです。ある瞬間、自分に芽生えた意識の性質が、自分の将来を決定づけるのです。臨済宗の開祖臨済義玄は、弟子たちがこの真理を一瞬たりとも忘れないように人差し指を挙げてはしょっちゅう次のように語っていたそうです。「今でなくて、一体いつなのですか?一時たりともあなたの人生が「この瞬間」でない時はないのですよ」と。最大限のモノを取り除くこと、これが自分の不安を克服する手助けとなり、幸福とは必ずしも所有するモノによるものではなく、自分がどう生きるかによって得られる、ということに気づきます。余計なモノを取り除くことが、生きる喜びとやる気を取り戻す最良の治療法なのです。