「Chat GPTを味方につけ子どもたちは何を学ぶか」令和の教育を考える際、避けられないテーマが本日のテーマです。慶應大学医学部教授宮田裕章氏、中室牧子氏、佐藤ママが意見を述べています。宮田氏は「問いを立てる力、そして共創力」を(未来を作る、新しい価値を創るために多様な人たちとつながる力が生きる力のうちでとても大事なものになってくる)、中室氏は「誠実さと勤勉さ」を(雇用に影響を与える能力のうち何が労働市場における賃金や雇用率にどのような影響を与えるかという研究を見てみると最近になればなるほど非認知能力のリターンが高くなっている、これは技術の進歩とともに必要とされるスキルが変わってきたことを意味しているので、私はこれから先もっと人間らしい能力が必要になるんじゃないかと思っていて、この誠実さと勤勉さが特に大事になります)、佐藤ママは「理論の立て方、意見の発表の仕方」を挙げています。

アフターコロナでダイナミックな変化を遂げる令和の今、親が子どもにどのような教育を与えるかが過去に比べ、とても大事な時代になってきているという話です。宮田氏、中室氏、佐藤ママ、立場や価値観の違いこそあれ、それぞれが大事になるに違いないことを明確にイメージし論理的に説明できています。皆さんはいかがでしょうか。我が子に何を学ばせようと考えますでしょうか。もはや学歴がどうという話には一切なっていません。

令和の今は私たちの子ども時代とは明らかに違います。それはスマホひとつとってみても明らかです。私たちの子ども時代には「スマホ依存」「ゲーム依存」などという問題はありませんでした。このような短期間でダイナミックな変化を遂げる社会を逞しく生き抜くには「変化に強いマインド」を育む必要があると精神科医の私は考えています。実際、今精神科に訪れる人たちの多くが変化に弱い人たちです。何故なら「理不尽、理不尽」と言っているから。変化の激しい時代に理不尽はつきものです。正しい間違っているといった白黒思考では対応できません。だから完璧主義や白黒思考、比較思考が人の精神の具合を悪くするわけです。これらの思考癖は全て変化に適応できない考え方という「くくり」でまとめることができる。従って多様で変化に富んだ時代に生きる上で、これらの思考癖は非常に不利であることがわかります。親はこのことを念頭に子どもの教育をデザインせねばなりません。

宮田氏や中室氏ら専門家の意見を踏まえると、人間関係に敏感、人付き合いが苦手、他人の気持ちがわからない、人が怖いなどと言っている場合ではない、そういう時代になったということです。令和の親は努めて、子どもを人間関係が苦手にしないような子育てをしなければなりません。でないとその子は将来働けなくなります。中室氏が言うように、誠実さ勤勉さが大事などということは当然と言えば当然であって、自分が一緒に働きたいのはどういう人か?を考えれば、誠実さ勤勉さがある人に決まっています。こういう中で「自分のことしか考えられない人」が不適応を起こし、社会から離脱していくのは当然と言えば当然です。発達障害だから愛着障害だから人間関係が苦手などと言ってる場合ではないのです。