自分の子どもにどのような教育をデザインするかが極めて重要な時代になりました。学校の勉強が不得意な子どもに膨大な時間とエネルギーとお金を投じてまでそれをさせることは無意味どころか害悪な時代になったと警告する専門家はたくさんいます。猫も杓子も中学受験とか言ってる場合じゃないってことです。動画内で成田氏(兄弟)や堀江貴文氏が「歯に衣着せず」わかりやすく述べているのでぜひご覧ください。「世界の今」の状況を親は敏感に感じとらねばならない、今はそういう時代になったということです。経済社会構造や社会が求めているものが、私たちが20代の頃とは全然違うのです。

中学受験、大学受験に浸かった人生を歩むと、偏差値レースのみが主たる価値観になり、就活でも就活偏差値の競争を抜け出せなくなる。それ自体を積極的に選んでいるならいいですし、否定するつもりもないですが、「保険」をかけたつもりが「保険の人生」しか歩めなくなるという、ある意味での恐怖がそこに待っているなって思うんですよね。

勉強が不得意な子に膨大な時間とエネルギーとお金を投じて勉強させ「皆と同じ」を強制し「とりあえず大学」に入れ「皆と同じに就職」させた結果、今どうなっているか。そのリアルを知ることのできる場所のひとつが精神科です。毎日「会社に行きたくない」と言ってどれだけの若者が精神科に訪れ泣いているか。彼らは口を揃え「消えたい」「どう生きてよいかがわからない」「私なんかが生きていて良いのでしょうか」と述べています。それはつまり、幼少から楽しくもないことを無理やりやらされ、言われた通りにしていれば将来きっと幸せになれると盲信させられ、「皆と同じ」流れについていくのでいっぱいいっぱい、わけもわからず「とりあえず大学」「とりあえず就職」という具合に進んだところに、幸せどころか地獄が待っていたという構図です。偏差値レースのみが唯一の価値観の生き方を強要され自分で積極的に選ぶことをせず(許されず)、就活でも就活偏差値競争から抜け出せず、「自分はこう生きたい」というデザインを全くしないまま歳だけ大人になれば「こうなる」という鋳型ができてしまっている。鋳型というのは現行の教育システムです。だから膨大な数の若者が社会不適応を起こし精神を病むのです。しかし不幸はそこで終わりません。成田氏が言うように、保険をかけたつもりが保険の人生になってしまい40歳50歳になってそれに気づき迷走し始めた中高年もまた若者同様精神を病み精神科に訪れています。この数も年々増えている。中高年になって働けなくなる人々です。これはある意味若者より不幸で深刻です。理由は動画の中で堀江氏が述べています。

過去に、偏差値レースのみが唯一の価値観の世界で生き続けるとそこから抜け出せなくなると東大の女子学生が述べたことを記事にしたことを覚えていますでしょうか。頭の良い子の中にはそれが非常に不味いということに気づく子がちらほら出始めている証拠です。若ければまだやり直せる。しかし40代50代になると多くの場合「やり直し」は心理的に難しくなります。だから冒頭に、親は自分の子どもにどのような教育をデザインするかが大事な時代になったと書いたのです。学校の勉強というフィールドだけが人生の選択肢ではないということです。