よくまとまっています。解説も秀逸。頭の中が整理整頓されている人は説明がとてもわかりやすい。逆に説明がわかりにくい人の頭の中はぐちゃぐちゃの机の上と同じです。今回は「勉強が苦手になりやすい家庭の特徴」です。全部大事ですが精神科医として優先順位をつけるなら、⑦そして②でしょうか。⑦と⑥は≒(ニアリーイコール)です。

① 子どもの勉強を成績で判断
② 両親が不仲
③ 強制型の指導をする(命令)
④ 親が勉強を苦行と捉えている
⑤ 親が勉強しない
⑥ 子どもにアウトプットさせない
⑦ 親が子供の話を聞かない

いかがでしょうか。両親の不仲は間違いなく子どもの心の健全性を損ないます。中学受験をするしないに関わらず、ですが、ことさら中学受験というストレス下では緊張や不安が高まることでより衝突しやすくなります。なので子どもが中学受験をするというのなら親は互いの関係を良好にするため最大限の努力を払いましょう。親の不仲が受験に関係あるのか?などとバカなことは言わないように。相手の良いところに注意を向ける。これは夫婦間のみならず親子、そして会社の同僚や部活の仲間など全ての社会生活で必要なスキルです。逆に「イヤなところ」ばかり探してしまう人の社会生活は困難の連続です。

④と⑤もほとんど同じです。勉強を苦行と捉えている親はそもそも勉強しません。「仕事や家事が忙しい」を言い訳に勉強しないことを正当化します。どれだけ忙しくても勉強する人はしています。要はタイムマネジメント力(時間管理力)です。勉強でもスポーツでも何かに打ち込んできた人は常に時間管理をしています。身の回りや頭の中を常に整理整頓し優先順位をつけている。不要なものはどんどん捨てています。でないと情報洪水社会では、人はどんどん忙しくなる一方です。忙しくなれば何かに興味を持つこともできなくなる。うつ病でなくても意欲や興味の低下が起こるのです。算数でも数学でも英語でも歴史でも何でもいいんですよ。1冊基本書を選びひたすら読み込んでいれば次第にわかるようになり面白くなります。小学生時代の息子たちみたいに毎日15分やればいいだけです。15分で終わり。15分なんてあっという間です。もしその15分すら捻出できない、勉強できないなら、それは極めて重症です。そういうライフスタイルが子どもに伝染してしまうからです。単に勉強が苦手になるだけの話ではありません。生活そのものが複雑でややこしく頭の中も常にぐちゃぐちゃで精神的にも肉体的にもどんどん具合が悪くなってしまいます。なので最初は毎朝の「シンプルを極める」を読んでいただくだけでも構いません。やってください。