落合陽一氏の動画です。氏の動画は毎回、頭を使います。受け身でぼーっと聞いていると何を言ってるかわからなくなります。今回のゲストは前野隆司先生、テーマは「これからはウエルビーイングの時代へ」です。well beingの定義は「身体的精神的社会的に良好な状態」です。

統計学的に利他的な人は幸せであり利己的な人は不幸せということがわかっている、という話から始まり、日本人の幸福度ランキングが世界的に低い件を考察しています。最終的にどんな話に帰着していくかというと、前野先生がご自身の実験を引き合いにして面白い話をしていました。「ケーキを売る」ということで「たくさん売れるようにしてください」と指示されたグループと「感謝を最大にしてください」と指示されたグループが其々どうなるか、という実験したところ、前者は市場が硬直化したり、自分だけが儲けたいから意地悪になったりして争いが起き、感謝の方はどんどん皆工夫して感謝の手紙を入れたりケーキをカラフルにしたり個性的にしたりしてとても良い状態になったという結果になった。この結果を踏まえ前野先生は同じ資本主義の枠内でも自分の利益だけじゃなくて皆が助け合うような仕組みを入れればうまく行くんじゃないかと僕は思うんですよね、と述べています。そして最後に、よく飲み会とかで「日本は終わった」というような話で盛り上がる人たちの話になり、「日本は終わったとかダメだねー」と言っている人たちは元々幸福度の低い人たちだけれど、それをやめた方がもっと幸せになるという話をしています。そして「日本終わった」で終わらずに「じゃあどうやったらいいかな」を考えた方がよほど幸せでしょう、創造性を発揮するのが幸せなのですから、と締めくくっています。

いかがでしょうか。私たちが今後どのように生きていけばよいかが朧げにでも見えてきませんか?実は全く同じ話を高濱先生と堀江貴文氏の動画でも扱っています。ポイントは「自分の利益だけじゃなく皆が助け合うような仕組みを軸とし資本主義というシステムをバージョンアップすること」です。これは今地球に生きる私たち全員の課題です。大学時代親しくしていた友達がこんなことを言っていました。人が生きる意味のひとつは世界を席巻する資本主義というシステムの不備を見つけ改善することだと。何故なら資本主義は私たち全員にとっての仕組みだからです。他人事ではない。自分のことです。だから我がゴトであるところの資本主義という仕組みに不備があれば直すのは当然じゃないか、という話です。自分が住んでる家の屋根が壊れたら直すのは当たり前でしょう、それと同じです。「生きる意味がわからない」などと言うのは利己的である証拠とも言えます。何故なら私たちが生きている社会や世界には困難な問題が山積みになっているから。自分の家がぐちゃぐちゃに散らかっているのと同じです。ぐちゃぐちゃに散らかっているのに「やる気が起きない」とか言って掃除もせずスマホばっかり弄っていればそれは利己的と言われても仕方ないでしょう。

以上のことから考えても、私たち親が子どもたちに教えるべきこと伝えるべきことは、利他的であれということや感謝の気持ちを育むことだと思うのです。