子どもの不合格をいつまでも引きずる親というのは、だいたい、失敗=悪いこと、恥ずかしいこと、と考えてるんですよ。親がそういう考え方をしてるから子どもが落っこちちゃうんですけどね。理由を100字で述べよという問題が出たらちゃんと解答を作成できますか?精神科医の私に言わせれば、結局は親のメンタルで決まると言っても差し支えないのではないでしょうか。そしてメンタルの強い親の子は総じてメンタル強いです。そしてメンタルの強い子どもは父親をとても尊敬している。「父親の背中から学んだ」的な話を必ずするんです。だから私は子育てや教育における父親の重要性を訴えているのです。教育パパになれと言っているのではありません。父親の役割をわきまえてほしいと言っているのです。

勉強路線を選んだ以上、今後も何度も試験はありますよ。それでいちいち一喜一憂していたら、膨大な時間とエネルギーを浪費します。浪費ですよ。失敗から学ぶが真理なのに、それをせずにウダウダ無為に時間を過ごすのですから。親のこういう背中を子どもに見せては絶対にいけません。そんなことより、成田氏が言うように、我が子が本当に勉強路線に向いているか否かを再検討する方がよほど大事です。猫も杓子も勉強路線という現状に疑問を感じない方がおかしいという話です。勉強し良い成績を取ることが正しいを唯一の価値観にしてしまうと、そこから抜け出すのは極めて難しいと、堀江貴文氏の動画で、東大女子が指摘していた通りです。そして令和の今は「向いていないこと」をいつまでもやらせる時代ではありません。強みを磨く時代にシフトしたのです。「勉強」というものを3タイプに分けて解説する成田氏の重要な警告を紹介します。

手段としての勉強(入試に合格するための勉強)を、もし何年もやらないと無理なんだとするとそんなに向いてないと思うんですよ。
学歴を高めるとか、テストで良い点数を取るための勉強って、向いてる人と向いてない人がいるじゃないですか。今の社会だと向いていない人までそれをやらないといけないのは大きな間違いかなという気はしますよね。
勉強を武器にして生きていく人とそうでない人をもっと峻別しちゃうような仕組みとか考え方でもいいんじゃないかなと僕は思っています。

大事なのは「向いてない」という部分。ここを見極めないと時間やエネルギーを浪費するという話です。成田氏はコスパが悪いと表現していますが、私はもっとわかりやすく伝えるために膨大な時間やエネルギーを浪費すると表現するようにしています。スポーツではその子どもに向いていない種目をプロ選手にするために延々続けさせるということがあまりないのに、勉強ではとても多いという現状を問題視しているのです。もっとわかりやすく言えば、向いてないゲームをいつまでもやる子なんていないですよ。面白くないんですから。だったら他に向いているゲームを探すってもんでしょう。実際それをやっていますよね。だったら何故勉強に限って、向いてないことを延々やってるんですか?という話です。