我が子を中学受験させるなら親が始めること5選+私が推奨する2選

① 学習習慣と基礎学力を身に付けさせる
② 中学受験の基礎知識を身につける
③ 家族会議をする
④ 家計のシュミレートをする
⑤ 塾選び
❻ 家族ぐるみで不安処理能力を高めるエクササイズに取り組む
❼ 親が自分で考え判断する能力を身につけ向上させる

① 学習習慣と基礎学力を身に付けさせる

至極当たり前のことですが、基礎学力が満足についていないうちから応用問題だのハイレベル問題だの入試問題だのに手を出すのは違います。「そんなことわかってるよ!」という人もいるでしょう。しかし本当にわかっているでしょうか?という意識で、次のエピソードを聞いてください。にしむら先生が動画内で紹介しているエピソードです。

この子を女子学院に入れたいんです
という親に、お子さんは、学校で習ったはずの問題も全然できていませんよ、という事実を伝えると、
えっ!じゃあうちの子に女子学院は無理っていうことですか?
と詰め寄られることが少なくないという話です。

いかがでしょうか?実はこのような反応をする親御さん実にたくさんいます。誰も「女子学院は無理」などと言っていないのに「無理と言われた」と解釈する脳みそです。「お子さんは学校で習ったはずの問題も全然できていませんよ」というのは「女子学院は無理」と言っているのでなく「女子学院を狙うなら基礎学力をちゃんとつけましょう」と言っているのです。こんなことは通常のコミュニケーション能力があればいちいち説明しなくてもわかる話です。それなのに「女子学院は無理と言われた!」と言って「キーッ!!!」という反応になったりするのは、自分で自分の首を絞めるどころか子どもに迷惑です。そんな理解力やコミュニケーション能力で「お化け屋敷よりもある意味ホラー」と揶揄される複雑怪奇な令和の中学受験の海を泳ぎきることなどできません。精神科医の私なら「お母様がそのような状態なら、やめておくのが賢明です」と言っているでしょう。「1を聞いて10を知れ」と言っているわけではなく「普通に」理解してくださいという話ですから。ここは「わかりました、そうします、ご指摘ありがとうございます」と答える場面です。いちいち詰め寄ったり噛み付くようなところではありません。にしむら先生は次のように説明していますが、このような説明をいちいち受けなければ「基礎学力を固める必要性」が理解できない脳みそで子どもを中学受験に挑ませるのは、通常の困難プラス「要らぬ困難」に見舞われ溺死しかねませんよ、ということに気づかないようでは困るという話です。このエピソードは非常に示唆的なので、取り上げました。自分や子どもの人生を複雑にする受け取り方はやめましょう。

受験するのは親ではなく我が子という当たり前の事実を受け入れ、まずは足元を固めましょう。基礎学力がついていないうちから中学受験をスタートするのはまだ早いということです。教育は「急がば回れ」です。中学受験の勉強は早く始めればいいというものではありません。

ということで❽として「親が通常レベルのコミュニケーション能力を身につける」を付け加えます。