子育てにおける最重要ポイントは「子どもの声に耳を傾ける」です。「子どもの話を聞く」「子どもに喋らせる」というのは、親全員が知っておくべき定理と言って良いでしょう。定理とは基本です。基本が出来ていないと応用が効きません。なので必ず押さえてください。全く同じことを入江のぶ子氏も述べていますので引用します。

親というのは「私はこう思う。だからあなたはこうしなさい」と、親が考えた子どものためのベストな選択を強要しがちですが、子どもは親の所有物ではありません。「私はこう思うけれど、あなたはどう思う?」と子ども自身が考えるように導いていただきたいのです。忙しいとつい、あれこれ言って来る子どもに対し「いいから黙ってお母さんの言うとおりにしていなさい!」と自分の考えを押し付けてしまうこともあるかもしれません。しかし「自分はこうしたい。それをお母さんに伝えたい」という気持ちが子どもに芽生え、行動に移すことは、すごい才能だと思うのです。

大事なのは子ども話を真っ直ぐ目を見てちゃんと聞くということ。それは<ひとりの人として尊重しているという意思表示>です。認めているというシグナルなのです。(これはとても大事。これが出来てさえいれば子どもが精神科に訪れる可能性をずいぶん下げることが出来ます)

禁忌は「強要」そして「所有物」です。親が考えた子どものためのベストな選択を「強要」する、というのはおそろしいことです。その親の価値観がピントハズレだった場合、それは決して子どもにとってのベストにはならないのに、ベストと決めつけ強要するわけですから2重にタチが悪い。強要だけでもじゅうぶん悪質なのに、強要する内容が間違っていては、子どもは大迷惑を被ります。同じことを自分が会社の上司にされたらどうでしょう。愚痴を垂れ流すか、泣きながら精神科に訪れるか、パワハラと言って訴えるのではないでしょうか。強要とは大人にとってもそれ程の話なのに、子どもは逃げることも訴えることもできません。強要に従うしかない。全ての親はこのことを肝に銘じなければなりません。