それにしても繁田先生の動画は秀逸です。常に明解でわかりやすい。私がテスティーに入塾したいくらいです。繁田先生レベルのお方(SAPIXで1位を何度も獲るようなレベル)が、のちに自分の勉強法を振り返り、他の優秀な生徒との共通点を抽出するというやり方で導かれた方法というのは、個人単位の方法より普遍性再現性は高いと考えます。今回の動画もぜひ何度も反復し、ものにして欲しいと思います。結論からです。

①基礎力の徹底
②算数を暗記ものと考える
③ 解き方の手順を口で説明できる

いかがでしょうか。腑に落ちる人はすでにやっているかもしれませんね。私も自分を振り返ると、全部やっていました。中でも大事なのは②です。①③についても後日取り上げます。

算数数学ができる人の多くは算数数学をある程度「暗記もの」と解釈しています。普段の勉強では、解き方の手順を覚え、いくつかのパターンと認識し、試験問題を見た時、どのパターンで解き始めるかを瞬時に判断し、一旦それで突き進み、上手くいかなければ、脳の引き出しから別のパターンを引っ張り出したり、組み合わせたりして解くのですが、そもそも解き方の手順やパターンが頭に入っていなければ、引き出しの中に武器が何もないわけですから解けませんし、何もないところから自力で特には時間がありません。試験には制限時間がありますからね、のんびりじっくり公式や定理を1から導き出している場合ではないのです。繁田先生は次のように説明しています。

算数って決してセンスが絶対的に必要なものではなくて、暗記ものの要領で理屈を理解して覚えるということをすれば、少なくとも小学5年生までの内容はほとんどの問題が解けるようになります。

要は基礎的な問題の解き方の手順やパターンを頭に叩き込み、いつでもパッパッと取り出せるようにしておくということですね。「自由自在」という参考書が永年中学受験界で生き残っているのは、この手順やパターンを覚えるのに適しているからだと私は考えています。今でも私の本棚には最新版の自由自在がでんと座っています。基礎的な問題の手順やパターンを頭に叩き込むためのテキストは難問ばかりのテキストではありません。基本的な問題や「良問」と言われている問題がセレクトされている参考書や問題集です。(次回へ続く)