繁田先生ならではの動画です。こういう良質な情報の提供者は信用できますね。単に閲覧数を釣り上げるために派手なタイトルをつける動画とは大違いです。今回の勉強法は中学受験はもちろん大学受験でも医師国家試験でも使えます。というより私も実際にやっていたし、私の友達の多くもやっていました。エビデンスはありませんが経験則で良い方法だと考えます。

直前期というのは試験前の何ヶ月前からですか?という質問が出そうなので釘を指しますが、それは個人によって違います。繁田先生の言う方法とは、いわば「総ざらい」なので、それまでにやるべきことはひととおり終わらせておく必要があります。問題はそれまでに「やるべきこと」をきちんと設定してやっていたか否かです。「やるべきこと」を明瞭に設定していないと、下手をすると試験前日まで延々新しいことを勉強する羽目になり反復も総ざらいもせず本番を迎えることになります。これで得点を伸ばすのは難しい。なので、どこかの時点で「総ざらい」にシフトしないと、それまでやってきたことが「やりっぱなし」になってしまいます。それだけは絶対避けねばなりません。心理的にもよろしくない。何故なら「やるべきことは全てやった」という自信を持つことができなくなるからです。「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、まだまだやってないことが山ほどある」こんな気持ちで試験本番を迎えては絶対にいけません。

よろしいですか。試験範囲が明確な定期試験と異なり、入試や国家試験に具体的な試験範囲はありません。それだけに入試のはるか前から「これだけやったら大丈夫」的な具体的質量を自分で設定しておく必要があります。大学受験なら受験者本人が設定すればいいですが、中学受験の場合は親や塾講師の支援が必要です。私は中学受験時、この受験勉強の鉄則とも言うべき方法を知らなかったため、第一志望校は不合格でした。はっきり言えば、入学試験というのは「本来なら出来たはずなのに間違えた」という問題をいかに減らすかが合否を分けます。そういうことにならぬよう「総ざらい」が必要なのです。入試本番直前は、新しいことをインプットする時期ではありません。

繁田先生は以上の話を次のように説明しています。詳しくは動画をご覧ください。

サクサクとライトに知識の総ざらいをし知識を呼び覚ましておく。サクサクライトにというのがポイント。過去にやってきた問題が入試本番の直前で、出来るかできないかわからない状態って、すごい怖いことじゃないですか。ヘビーな問題を1問やるよりライトな問題を10問やった方がいいですよね。このサクサクには理科とか社会の暗記物だけでなく、算数の典型問題も含まれます。本番で出ていたら失点していたものを直前に触れているというのはものすごいファインプレーですから。

繁田先生はこの「サクサクライトにザーッと」に何をやっていたかということについて「間違えた問題を残さない」と言っています。そのために日頃から間違えた問題に自分がわかる方法でマーキングしておきます。私もやっていました。繁田先生は独自に考案した「シメバツチェック法」でやっていたと言っています。