新年最初は繁田先生です。要点はこれまで何度も申し上げてきていることですが、こういうのは反復が大事なので繰り返します。

私は開成中時代にクラスで1番の成績になったことがあるが、その頃の勉強法は「一夜漬け」が定番だった。このやり方は、授業を真面目に聞き、わからないところは授業後に先生に質問するというのとセットだった。サボり好きの私でも、そこだけはきちんと手を抜かずに徹底した。そこでの強力なインプットがあったからこそ、仕上げることができたと言える。そしてこのやり方はよほど自分にあっていたようで、このスタイルを確立していた時期は安定して高得点が取れていた。

もちろん、このやり方は誰がやってもうまくいくということはないだろう。私の場合は記憶力が良かったため、短い時間で集中的に勉強することで成果を導くことができたということかもしれない。ところで、私は記憶力が良かったと言ったが、いろいろ調べてみると、どうやら先天的な記憶の才能があるわけではなさそうである。世の中には記憶力アップのための様々な方法があるが、自分がこれまで無意識にやっていたことは、かなりの部分でその種の記憶術テクニックと共通していた。記憶力が良かったのは、要するに記憶のコツを学ばずして掴んでいたということだろう。

記憶が苦手という人は才能がないのでなく、記憶のコツを掴んでいないというだけかもしれない。こういう人は、コツがわかれば飛躍的に記憶力が良くなる可能性がある。
どんな勉強法にも言えることだが、コツというのはそのまま誰にでも通用するとは限らない。自分流にアレンジした方が使いやすいことが多いのは確かである。生真面目な人は伝授されたことをそのままやろうとするが、うまくいかないときには自分の使いやすいようにアレンジしたほうが良い。成績や良かった友人たちも、それぞれアレンジをして自分流の勉強法を持っていたようである。


いかがでしょうか。他人のコツをまんまパクっても使えないことが多い。自分流にアレンジしないことには使えない、というのがポイントですね。そして繁田先生は最後にこうまとめています。

受験勉強の成否は、自分のスタイルをいかに確立するかで決まると言って良いのかもしれない。