NEC、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、キャノン、クボタ、神戸製鋼、サントリー、東芝、トヨタ自動車、パナソニック、日野自動車、ホンダ、ヤマハ、リコー、三菱重工、近鉄、、、これらの企業に共通するのは何かわかりますか?大学生が就職したい人気企業ランキングではありません。ラグビー部を擁するトップリーグの企業です。

ラグビー部から大企業に就職するのは珍しくありません。昔からです。なので、例えば子どもが「パナソニックに就職したい!」と言うなら、何も開成→東大ばかりでなく、久我山→明治大学、本郷→早稲田大学という手があることを教えてあげましょう。加えて人も羨む筋肉質な体も手にすることができます。

大事なのはここからで、せっかく入社した有名企業を30代40代で続々辞めていくのは開成・麻布といった高偏差値学校出身者だけではありません。花園組(全国大会出場者)ラグビー部員も同じように辞めています。次のステージに行くためです。彼らは有名企業に死ぬまでしがみつく生き方を「良し」とせず、ラグビー同様、何歳になっても自分の人生を自分で支配しようとする人たちなのです。

夫の後輩にひとり、凄い男がいます。彼も大学ラグビーから超有名企業( 株については素人同然の私がその会社の株を持っているほどの )でラグビーをしていましたが、30代前半でスパンと辞め、ラグビー仕込みの抜群のメンタルの強さとコミュ力を活かし、営業で勝負する!と言って外資系に転職しました。営業というのは当たり前ですが、不慣れな初心者うちは断られることの方が圧倒的に多く、多くの若者は「断られること」イコール「自分を否定された」と解釈し、メンタルをやられすぐ辞めてしまいますが、その後輩は「自分は断られることに強い」と胸を張って自己紹介し、わざわざメンタルをやられる人が多い業界をあえて選びました。ここが凄いところです。彼は高学歴組との競争に勝つため「皆が苦手とする分野や厳しい環境」に活路を見出したのです。しかも「自分なら大丈夫、いやむしろオレだからうまくいく」という自信を持ち、多くの人がしがみつきがちな有名企業を潔く手放した。案の定、新しい会社に入社して間もなく、彼は社内誌に取り上げられるほど好成績を叩き出しました。

彼が我が家に遊びに来た時、私が冗談で「爪の垢ちょうだいよ、煎じて売るから」と言うや「じゃあお願いします!」と言ってぱぱっと裸になったのにはびっくりしました。ラグビー部の男子がいつでもどこでも裸になりがちなのは知っていましたが、予想外のタイミングに唖然としてしまいました。彼曰く「爪だけじゃなく体の垢も差し上げます」という意味だったようです。「この切返し、天才!」と思いました。ラグビー部、やはりおすすめですよ。