日本人は秘密主義です。自分が精神科を受診しているということを親兄弟にさえ知られたくないと言う人がたくさんいます。まして学校の友達や教師に知られることなど、断固許さないでしょう。徹底して隠し通します。ということは、他の誰も、その子が精神科を受診していることなど知らないのです。


中学生も高校生も、自分の友達が精神科に通院していることを、互いに誰も知りません。「知らない」ということは誰も精神科に罹ったりなどしていないという認識と同じです。


ところが統計的には爆発的な勢いで精神科受診者が増えています。雨後の筍の如くメンタルクリニックが現れる東京ですら、予約が取れない状況、待合室はパンパンで、ビルの外まで患者の列が続いていることも珍しくありません。今後はもっと増えるでしょう。そしてその多くが「多剤処方」され、生活能力や認知機能をどんどん低下させています。東大生も医学部生も例外ではありません。医師免許を取得しておきながら、2度と医療の現場に復帰できない人もたくさんいます。彼らにとっての中学受験そして大学受験は一体何だったのでしょうか。他にすべきことがあったのではないでしょうか。