精神科医として「子どもの学力向上に欠かせない生活ルールをひとつだけ挙げよ」と言われたら、

朝の起床時刻を6時と固定し動かさない。

と答えます。起床時刻を何があっても動かさない。仮に夜寝るのが遅くなり、明け方4時に寝たとしても起床時間は6時です。遅く寝たからと言って起床時刻を遅くしてはいけません。これが重要です。


朝の起床時刻を固定すると、脳が勝手にその時刻に起きられるよう、就寝時刻を設定し、その時刻になると眠くなってくれます。眠剤など必要なくなります。もちろん熟睡感も向上します。睡眠の質が悪いのは、起床時刻をコロコロ変える生活をしているからです。


こういう基本的な生活態度は親の躾(しつけ)です。こんなに重要なことをちゃんと書いている受験本や合格体験記を見たことがありません。重要性を知らなければ、それが重要だと教えてあげることもできないのです。


朝、自然に目覚めるのと、目覚ましの不快な音で強制的に起こされるのとではどちらが精神の健全性に良いか聞くまでもないでしょう。