本日の研修を備忘録的に記載します。
1,地域共生社会の実現に向けた政策動向と包括的な支援体制の構築
同志社大学社会学部 教授 永田 祐 氏
この講演では、過去の実子の殺人事件を引き合いに出し、その解決のため、少子高齢・人口減少、地域社会の脆弱化等、社会構造の変化の中で、人々が様々な生活課題を抱えながらも住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう、地域住民等が支え合い、一人一人の暮らしと生きがい、地域をともに創っていくことのできる地域共生社会の実現が求められている。
こうした考え方を具体化するため、各市町村における独自の地域住民相互の支え合いの体制づくりや関係機関の連携による包括的支援体制の整備が必要である。
そのため重層的支援体制整備事業が設立された。
改正社会福祉法において新たに創設された重層的支援体制整備事業の施行に向けて、令和3年度から重層的支援体制整備事業を実施する市町村に対する支援、令和4年度以降に新事業の実施を希望する市町村に対する支援を各々進めている。

2,講義 自治体DX成功のカギ
キャリアシフト株式会社 代表取締役 森本 登志男 氏
8つのキーとして
⑴ 電子県庁を構築
⑵ 全救急車にipad配備
⑶ 地域の見守りの高度化にタブレット活用
⑷ ショッピングサイト出店のノウハウ提供
⑸ 全庁職員がテレワーク(在宅勤務とは違う、モバイルワークとなる)
⑹ 全国的な動画作成ムーブメントの塊
⑺ 現存しない歴史遺産をAR・VRで再現
⑻ データサイエンスによる政策へのデータ活用
また、
①首長がDXのビジョンの提示と意思決定を行う 結果責任は行う リーダー(たぶん外部人材)の活動を担保
②推進部門の管理職はリーダーの自律的支援 組織への主体的貢献 改革推進の実質的当事者
③推進部門現場担当 ビジョン共有し、実行 全体最適の一翼を担う意識 組織横断で推進する意識
①~③がしっかりサイクルするように取り組むことが重要。

どの話も共通しているのは、職員の意識だと思います。最初の講演では「あかんでは帰さない」あかんから始める問題解決の手法を具体例を挙げてお話されていましたし、次の講演では、職員のやるという覚悟がないと、やらない言い訳づくりが始まる。
首長の管理能力・ビジョンの徹底というところに帰結してしまうのかとは思いますが、考えさせられる講演でした。