ムクの細道さま

 

俳句の評価は、それぞれの共感共鳴の感性によるもので、人によって共感の振幅があり、俳句大会の選考会等でもあれっと思うほど意見が異なることがあります。ぼくの評価もその例外ではなく、そのことを含みおき下さい。

 

アメブロを拝見し、印象に残った句をあげます。

影までも睦まじきこと紋黄蝶

白き蛾の箒へ散りしもろさかな

真清水やためらひのなき芭蕉の手

春昼や真白き紙へ音符書く

半ドンや見えねど嬉し冬の虹

◎見上げればお尻ぷりりと寒雀

大通り葱と鍬とが通りけり

初風や能管の音はふわり風に舞ひ

初売りや存外似合ふ小花柄

○薄氷や天女の衣落ちてをり

○蒲公英の群生地なり古書の市

○霜焼けや箸持ちにくき指二本

○稲すずめ影絵となりて飛び立てり

あかつきの雲にとけゆく虫の声

端正に瓦並びて秋の空

遠花火小さき母とあと幾度

緑陰の絶えて切り株ただ一つ

田に刻む亀甲紋や夏日差

束ね髪あらわな耳の暑さかな

眠たげなエンジンうなる草刈機

○むら雀パツと沸き立つ夏野かな

 

◎→非常に胸にひびいた句 ○→胸にひびいた句

ぼくは子規が提唱した写生の句を好むものですから、どうしても好みが偏ります。

寒雀の次に「霜焼け」「むら雀」が好みです。

束ね髪のあらわな耳の暑さかな あらわな耳への視線に写生の目を感じました。

 

以上です。取り急ぎ書いたものですから、誤字脱字があるかもしれませんが、ご容赦下さい。