によつきりとクレーン伸びる春の昼 広

 

娘のかかりつけのkクリニックの診察室に、娘と一緒に入り、医師に医療センターに知人を通じてお願いしており、先生から連絡があれば対応すると言ってもらっていますと、連絡をお願いした。「そうですか、すぐに紹介状を送ります。話が通っているなら話は早いですから」と快諾いただいた。

 

娘は、ぼくが診察室を出てから、医療センターがダメなら、ネット検索で探したI病院への紹介を医師に頼んだと言っていた。

娘のためを思って助言したり、知人に頼んだりしているのだけれど、娘にすればぼくがお節介を焼きすぎるらしく、それを小さな声で辛辣に言う。

 

娘に希望を聞き、その希望がなんとか叶えられないものかと懸命になっているのだが、娘にすれば「そこまでしなくても」という思いがあり、「お父さんは自分が後悔したくないからしてるんでしょう」と、しれっと言う。

 

確かにその通りで、後になってあの時にナニをすればよかったと悔やまぬために、できることを精一杯しているのもので、娘の目にはそれがウザく映るのだろう。