自転車の追突事故で、娘の頬に三箇所の骨折、それに当初、レントゲン撮影で左肩打撲と診断されていた箇所が、23日にその箇所を中心に再度レントゲンを撮ったところ、ヒビが入っていることが分かり、左肩骨折に診断が変わった。

 

事故の相手方に100%の過失があるということで、治療費(第三者行為で国民健康保険の三割負担)、通院に要した交通費、それに精神的負担等の慰謝料を書面で請求したところ、分割で払いたいとの意向が示され、娘はそれを了承した。

 
相手が自転車保険か個人賠償責任保険に入っていればよかったのだが、まったく保険に入っていないとのことで、娘としても辛いものがあるようだったが、保険に入っていないからという理由で請求すべきものを抑えるのは不合理なことなので、請求したうえで相手の事情を考慮すればいいのではとアドバイスした。
 
頭部と左半身を強打していたため、心配したが、頭は今のところ幸い異状がなく、左肩が痛く、左腕が上がりづらいと言っているが、日にち薬で治ればいいのだが。
 
娘は二十代の頃、摂食障害で大学病院に入院し行動療法したことがあり、その後、痩身ではあるものの、食べる物はぼくと変わらないほど食べているけれど、排便を気にするあまり病院で処方された便秘薬を常用するものだから、食物がなかなか身につかない。
 
昨年8月、娘は自宅で倒れて脳出血が生じ、救急搬送してもらい、幸い後遺症もなく回復したが、入院していた8日間、病院食が口に合わず、ほとんど食べなかったため体力が落ち、また病床にいたものだから足腰の筋がおとろえ、自転車で買い物に行くにしても行動範囲がぐっと狭くなった。
 
脳出血は事なきを得たが、セカンドオピニオンを受けたいということで、医療センターに申し入れ、丁寧に分かりやすく説明していただいたことから、医療センターの脳神経外科で診てもらうことになった。
脳出血の跡がおさまれば、造影MRIを撮りましょうかとなっていたが、娘は体力がないのに検査好きなところがあり、くわしく調べるならカテーテルを入れての血管撮影をしてもと言われると、その検査をお願いしますと言い、大腿部からカテーテルを入れるので二泊三日の検査入院になると説明を聞いても、娘は頓着なかった。
 
症状があったり、MRI検査では分からないといった事情のもとでは有効なのだろうが、娘の場合は検査入院であっても入院すれば体力がさらに低下するのは目に見えているのに、なにを考えているのかと遠まわしに翻意を促すような事を言ってきたが、その検査入院まで1ヶ月を切り、早く言わないと病院に迷惑をかけることから、昨日、娘に率直に言った。
 
脳出血を治療してもらった病院でカテーテル検査をしていて、その画像を医療センターが入手していることから、症状も無いのに念のためにする検査ではないし、それで体力がさらに落ちて筋力が低下し、歩行に困難をきたすようなことになったらどうするのかと、考え直すように妻も言い、娘はしぶしぶうなずいたので、医療センターに連絡して検査入院をキャンセルし、造影MRIのみの検査に切り替えてもらった。
 
娘は、通院している心療内科で体重が落ちてきているので、入院しての行動療法で体重を増やしたいと相談したとのことで、そんな状況で検査入院しようという気持ちになるものだと思ったが、二十代の頃、行動療法で入院したが、規定の食事を食べることができず、予定を早めて退院させてもらった。
 
そうした経緯があるものだから、入院するかどうかは問題ではなく、すべては本人の意思次第であり、自宅にいても行動療法していると思ってやれば効果がでるのではないか、意思が弱く強制されないと出来ないという性格の人なら入院すれば効果があるかもしれないが、娘は幼い頃から言い出したら聞かない意思の強いところがあって、入院してもうまく行かない事が見えているものだから、あれこれと言葉を費やして説得した。
 
しかし、その事が不満だったらしく、妻に「私は私の考えどおりにする」と言っていたとのことであった。
娘は、ぼくによく似ていて、自分の思うとおりにならないと我慢できない一面があり、その娘の気持ちは痛いほど分かるものの、親として言うべきときに言うべき事を言っておかないと、後で後悔することになりそうで、心配でならない胸のうちを言うと、必ずといっていいほど娘と当たる。
 
子供の事をあれこれ心配し、言えば言ったで反発を食らう。
親は実に割に合わない存在だ。