かいつぶり手漕ぎの舟にゆらゆらす 広


かなり前のことだが、俳句中間と近江八幡から舟にのり、水郷めぐりをした事があって、手漕ぎ舟の波に、かいつぶりが心地よさそうにゆらゆらしていた。


心地よさそうにというのは、舟の客からの目線であり、当のかいつぶりにすれば、おだやかな水面を乱す迷惑な仕業かもしれない。


漱石に習って、かいつぶりの目線で人間の営みを取り上げれば面白いかも。