テキパキと医師の診察冬の昼 広

 

信号待ちしていた娘が、自転車に追突されて転倒し、頭を打って救急搬送されて治療を受け、CT、レントゲン検査の結果、頭部、骨に異状がなかったものの、帰宅後、何もしていないのに鼻血がとろっと出、夜寝ている間にも枕に点々と鼻血がついていた。

 

左側頭部と左半身を強く打っていたことから、左半身に痛みがあり、また左耳に違和感があることから整形外科に加えて耳鼻咽喉科を受診。

耳鼻咽喉科では、救急搬送時に撮ったレントゲンの画像から左頬骨骨折、左内耳内出血の診断であり、整形外科でもレントゲンをチェックし、左半身打撲、左膝打撲の診断であった。

 

病院で第三者行為とすれば保険適用出来るとの事で、相手方が個人賠償責任保険にも入っていないらしくて何の連絡もなかったことから、その手続きをしてもらった。

 

事故現場の所轄警察署に、病院から診断書の内容を伝え、14時から現場検証があるという事で、タクシーで13時17分に駆けつける。

 

担当の警察官が診断書を見て、これでいいです、ご本人に事情聴取しますので、お父さんは待っていてくださいとのこと。

ものの10分ほどで娘が担当者とともに出て来た。

受理番号は後ほど、今日中に連絡しますとの事で、警察署の前でタクシーを呼び、待っていると、件の警察官が現場検証に行くため同僚ととも出て来た。会釈し、タクシーを待っていますのでと言うと、ああと笑顔で車に向かって行った。

 

タクシーに乗ってから、娘に事情聴取の様子を聞くと、追突された現場に防犯カメラがあって、映像で相手方の行為を確認しているらしく、重過失傷害に問える事故だけれど、過失傷害となると親告罪になると説明を受けたとのことであった。

 

帰宅して一息ついた午後3時半頃、相手方から娘のスマホに電話が入った。

警察官から言われてかけて来たものらしく、緊急搬送時の治療費と今日の治療費をお支払いしましょうかという内容で、住所を教えてもらったことから、治療が一段落した段階で書面で連絡しますと、娘は答えていた。

ぼくは疲れてベッドに横になり、うつらうつらしながらその声を聞いていた。