厚着して心斎橋を歩きけり 広

 

妻と心斎橋から本町に至る心斎橋筋を歩いた。大阪メトロの心斎橋駅からエスカレーターで地上に出て、大丸の手前まで歩き、そこでUターンし、長堀通りを渡り、本町まで商店街の店々を見ながらぶらぶら歩いた。

 

ドラッグストアが軒を接し、あるいは向かい合っていて、5、6年来ないあいだに店舗が様変わりしていた。妻は新型コロナが広がる前まで娘とちょいちょい来ていたので、ここの店は前は何屋さんやったのにと残念そうに言っていた。

 

途中、腰痛の癒えない妻の足休めを兼ねて、マクドナルドに入った。

テーブル席やカウンター席はアクリル板で仕切られていて、感染対策がなされていたけれど、向かい合わせのテーブル席のアクリル板の継ぎ目に1センチほどの隙間が空いていて、それが向かいの人の顔の位置にきていた。向かいでマスクを外して会話をされれば、その呼気が隙間からこちらに来るといったありさまであった。

 

コロナは季節性インフルエンザーと同じようなものに弱毒化しており、そう気にすることはないのかもしれないが、この3年間の習い性というのか、やはり気になるもので、そそくさとマクドナルドを出て、本町まで歩き、大阪メトロの本町駅と地下でつながる船場センター街に手ごろなニット帽があってので、それを買った。

 

このところの冷え込みもあって、妻は自宅に戻ってから疲れが出たらしく、昼食後、2時間ほど横になっていたが、起き上がると目まいがしたらしく、用心して布団に戻った。

妻の体調を気にかけて歩いたのだが、それが堪えたのかと思うと、思慮に欠けていたのかと辛いものがある。