大寒といへど冷えもせぬ明けの空 広

 

暦のうえでは今日は、二十四節気の大寒。一年で最も寒い日とされるが、今朝の最低気温は1℃。

2月の冷え込みの厳しい折には-3、4℃になることを思えば、大寒というには穏やかなものであった。

 

生活実感と二十四節気が合わないのは珍しくなく、立春が寒さの真っただ中の2月4日、立夏が5月6日、立秋が8月8日、立冬は11月8日。暑いさなかの8月8日に秋になったと言われてもピンとこない。

季節の実体からすると違和感がぬぐえないものの、俳句を詠むとなると、その二十四節気に基づくことが多く、どうもチグハグ、形式にとらわれるといった事に陥りがちだ。

 

明治初期1872年の旧暦12月3日を、1873年の新暦1月1日にして暦を改訂。このため旧暦と新暦に約1ケ月のズレがあったことは周知のことであり、その違和感を二十四節気が引きずっている。

 

二十四節季にとらわれず、実景実感で句を詠むこと、そこに俳句の真価があるのではないか。