物の値があれこれ上がる冬の靄 広

 

昨夕からの雨がしとしと降っていたが、妻と梅田のデパートに行った。新型コロナの騒動でずって人込みを避けてきたが、デパートが改装してから行ってなかったこともあって、実にひさしぶりにデパートの食料品街を歩いた。

 

開店したばかりの時間だったので、空いているから思ったけれど、人気の洋菓子店にすでに行列ができていた。

生鮮食品も見て歩き、それから地下街の食品店も見たが、イオンなどのスーパーで70~90円で売っているお茶類のペットボトルが、140円を超えていたのには、いくら梅田とはいえ「あれッ」と思った。

 

「あなたが定年になった頃と、かなり違うでしょう。でも、この値段が梅田では当たり前なの」と妻に言われ、今浦島の心地がした。20年前より平均月収が上がっていないと言われ、実際、非正規社員の給与はほとんど変わっていないにもかかわらず、物の値段だけが上昇する。

 

ウクライナへのロシアの軍事侵攻だ、円安だとテレビ、新聞が連日報じ、それに乗っかる形で食料品などが軒並みに値上がりした。しかし、日銀の金融緩和の見直しから円高に戻っているが、ところが不思議なことに、まだまだこれから食品が値上がりするとマスメディアはちんぷんかんぷんなことを言う。

 

円高になっているのに物価が上がることに、マスメディアはなぜか、疑問や違和感を持たないようだ。

円安を理由に値上げしたのだから、円高になれば値下げしろと、どこのテレビも新聞も言わない。

 

そうしたなかにあって、イオンやライフなどのスーパーマーケットが買いやすい値段で食品を販売してくれるのはありがたい。

狂乱物価と揶揄されるほど物価があがっているなかで、平均月収が上がらず、それでいてどこかの国のように騒動が起きないのは、薄利多売の店があるからではないか。

政府はそうしたスーパーや店舗に感謝すべきだ。