乗り換へのホームに立ちてマフラーす 広
地下鉄から乗り換えの地上駅のホームに立つと、首筋に寒さをおぼえ、あわててマフラーをした。
若い頃はマフラーも手袋もせず、それで平気であった。若者がマフラー、手袋をするのはある種のファッションだろうと思っていた。
比較的に温暖な大阪市内で育ったので、寒さに強いわけではなかったが、マフラー等をするのは、どうも年寄りじみて格好悪いといった思いがあり、また寒さがそれほど堪えなかったこともあって、それで通した。
50代になってマフラーをするようになった。マフラーで首筋を保護するとあたたかく快適であった。それから冬になるとマフラーが欠かせなくなり、自分の肌に合うマフラーを求めた。
乗り換えのホームに立って、首筋に冷気を覚えてからマフラーをしたが、ほんとうは寒い地上駅に上がる前に首にマフラーをするべきであった。
年がいくと、寒暖差にたいする耐性も薄弱になり、厚着しなければ過ごせなくなった。
ことに郊外の家は、室内にいても外気温と変わらない寒さであり、日差しがあれば外のほうが温かいほどなので、寒さ対策を怠ると体調がおかしくなる。