久々に大阪市立美術館へ
天王寺公園内の豊かな環境に位置するお洒落な美術館です。
3年前のフェルメール展も来ましたが
今回はそのフェルメール作品の中でも話題の特別な作品が日本初公開
メイン作品は一番最後のコーナーでしたが
その前にドレスデン国立古典絵画館所蔵のオランダ絵画の展示があり、そちらも見どころ充分でした。
ほぼ知らない画家の作品ばかりで
室内画が多く光と影の巧妙な技法や描かれている対象物の素材を表現するリアル感など見事でした。
17世紀に多く見られる寓意的な表現が面白く興味深いです。
鳥を渡すという行為は売春を意味することや
ワインとレモンの組み合わせは自制を促すことを表現してるなど解説文がなければ絶対に分からないです。
解説文がない作品でも自分なりに作品の中に隠されている作者の意図や象徴しているものを想像するのも楽しいです。
個人的に宗教画も好きなジャンルです。
聖書に登場する物語や人物を描いた作品は奥深いです。
入ってすぐのスペースや途中のブースに設けられていた
今回のメイン作品「窓辺で手紙を読む女」の修復までの過程の映像
途方も無い大変な作業だったようですね。
当初はレンブラントの作品とされていた事
上塗りはフェルメール没後に別の人物によって施されたことや、その理由など今でも謎が多いのも興味深いです。
修復作業のおかげでフェルメールが最初に描いたままの作品を鑑賞することができました。
壁にキューピッドの画中画が蘇りました
何もない無地の壁とキューピッドが描かれているのとでは、ずいぶん印象が異なります。
キューピッドが足で仮面を踏み付けている光景は当時よく使われ
真実の愛は全てに勝るとの意味合いがあるとか解説ありました。
“愛”を象徴するキューピッドが描かれていることから
画中の女性が読んでいる手紙は恋文ではないかと推測されるそう
こじんまりした中身でコロナ禍のせいか距離を開けての展示が、ゆったりと鑑賞しやすかったです