昨日、「古楽器から考えるピアノ奏法」の回答である「公開レッスン」をスタジオ NAPIS さんのご協力のもと、無事終えることができました。お二人が聴講して下さり、大変アットホームな雰囲気に包まれました。


オルガン、チェンバロ、クラヴィコードという楽器を触れた後、それをどういう風にピアノに活かせるかということをメインに考えていこうとしたのですが、改めて日本のこの時期のピアノの調整は非常に難しいということを痛感し、そのような環境でどのように練習していったら良いのかも一緒に考えました。


ピアノは非常に繊細な楽器です。昨日も弾かれているそばから音が変わっていきました。同じピアノでも昨日と今日では、受ける印象が全く違うこともあります。性格の違うピアノでは尚更です。自分がこう弾きたいと思ってピアノは思うように鳴ってくれません。

その時、自分色に染めようと四苦八苦するのか、ピアノの状態を見極め自分から寄り添っていくのかでは、出来上がるものも大きく変わります。ご飯を炊く時、新米と古米では水の量を調節するように、弾き方も調整する必要があるでしょう。


色々な可能性を考えることがテクニックを身につけることに繋がり、音がフィードバックしてくれ耳が益々磨かれる。「練習とは何か」を改めた考えさせられた一日となりました。